作品説明
リサ・ラーソンの動物たちには固有の愛称がなく、その多くがスウェーデン語の種名で呼ばれます。本品のドロメダル(Dromedar)も「ヒトコブラクダ」という種名そのものです。当店の資料では、ドロメダルはサイ(Noshörning)、猫(Katt)、お化けネズミ(Spökmus)、カバ(Flodhäst)とともに、メナジェリ(Menageri)の五匹に数えられてきました。本品も、こぶに飴色の釉薬、頭部は素地のままというメナジェリのドロメダルの特徴を備えた一体です。
メナジェリの面白さは、ラクダとサイと猫の大きさが、実際の体格の比とは関係なく決められている点にあります。写実の縮尺ではなく、それぞれの物語の都合で伸び縮みした動物たち。1955年のリッラ・ズー(Lilla Zoo)以来、リサの動物は一体ずつ買い足して自分の動物園を育てていく楽しみとともに、スウェーデンの家庭の棚や窓辺で親しまれてきました。
当店の資料では、メナジェリのヒトコブラクダは、こぶに飴色の釉薬が差され、頭部は素地のまま残されるという、二つの肌の対比で構成されると記録しています。顔の輪郭や毛並みは塗り分けではなく素地に刻まれた線で表され、全身を塗り込めないことで、重い塊がかえって軽やかに見えます。本品もこの記録どおりで、こぶから脚にかけて飴色の釉薬が流れ、頭から首、尾は素地のまま、毛並みが線で刻まれています。
木製の台座(ソッケル)が付属します。作品は台座に固定されておらず、載せて飾る形です。
ヒトコブラクダは、つがいで表されるノアの箱舟(Noaks Ark)の群れにも登場します。同じ種の動物が複数のシリーズにまたがり、群れが違えば造形も表情も変わる——これがリサ・ラーソンの動物を追いかける面白さであり、同時に取り違えの起きやすい点でもあります。だからこそ、一体を手にしたときに最初に見るべきは底面です。
リサ・ラーソン — 北欧の愛すべき陶芸家
リサ・ラーソン(1931-2024)。スウェーデン南部スモーランド地方エルムフルトに生まれ、ヨーテボリの工芸学校でテキスタイルから陶芸に転向。1954年、学生コンペの審査員を務めたグスタフスベリの巨匠スティグ・リンドベリに才能を見出され、「1年の試用期間」で工場に招かれました。その1年は、やがて26年間の創作活動へと続いていきます。
リンドベリが「レクストゥーガ(遊び小屋)」と呼んだ工房で、リサは「リッラ・ズー(小さな動物園)」「ABCガールズ」「アフリカ」など数々の名作を生み出しました。ある日、暗褐色のシャモット陶土でしっぽを立てた猫を作ったことが、生涯で約30種もの猫の陶器を生むきっかけとなります。
日本とリサ・ラーソン
1970年、リサは大阪万博を訪れ、益子焼の人間国宝濱田庄司と出会います。民藝運動に触れたこの体験が、彼女の手仕事への信念をさらに深めました。2010年には日本の絵本のために赤い縞模様の猫「マイキー」を描き、やがてこの猫は日本中で愛されるキャラクターに。2014-15年の日本巡回展には21万人以上が来場しました。
ヴィンテージと復刻版の見分け方
リサ・ラーソン作品の制作時期は、バックスタンプで判別できます。
・グスタフスベリ工場時代(1954-1980) — 錨マークに「GUSTAVSBERG」「LISA L.」「SWEDEN」の刻印。最もコレクター価値が高いヴィンテージ品。
・フリーランス時代(1980-1992) — ロールストランド、イエ・ガントフタなど各メーカーの刻印。
・Kスタジオ(Keramikstudion:Kスタジオ)時代(1992年〜) — 「K-Studion」の刻印。リサが共同設立した工房で、ヴィンテージの名作を手作りで復刻。高品質ですがオリジナルとは異なります。
当店で取り扱うリサ・ラーソン作品は、スウェーデンから直接買い付けたヴィンテージのオリジナル品です。
■詳細スペック
・メーカー:Gustavsberg / グスタフスベリ
・デザイナー:Lisa Larson / リサ・ラーソン
・シリーズ名:Menageri / 動物園
・作品名:Dromedar / ヒトコブラクダ
・年代:1966〜1976年
・素材:シャモット炻器
・製造国:スウェーデン
・サイズ:幅10.5cm 高さ11cm 奥行6cm(本体)
・付属:木製台座
コンディション:割れ、欠け、貫入はなく、制作当時の姿をそのまま留めた完品です。
リサ・ラーソンの動物たちには固有の愛称がなく、その多くがスウェーデン語の種名で呼ばれます。本品のドロメダル(Dromedar)も「ヒトコブラクダ」という種名そのものです。当店の資料では、ドロメダルはサイ(Noshörning)、猫(Katt)、お化けネズミ(Spökmus)、カバ(Flodhäst)とともに、メナジェリ(Menageri)の五匹に数えられてきました。本品も、こぶに飴色の釉薬、頭部は素地のままというメナジェリのドロメダルの特徴を備えた一体です。
メナジェリの面白さは、ラクダとサイと猫の大きさが、実際の体格の比とは関係なく決められている点にあります。写実の縮尺ではなく、それぞれの物語の都合で伸び縮みした動物たち。1955年のリッラ・ズー(Lilla Zoo)以来、リサの動物は一体ずつ買い足して自分の動物園を育てていく楽しみとともに、スウェーデンの家庭の棚や窓辺で親しまれてきました。
当店の資料では、メナジェリのヒトコブラクダは、こぶに飴色の釉薬が差され、頭部は素地のまま残されるという、二つの肌の対比で構成されると記録しています。顔の輪郭や毛並みは塗り分けではなく素地に刻まれた線で表され、全身を塗り込めないことで、重い塊がかえって軽やかに見えます。本品もこの記録どおりで、こぶから脚にかけて飴色の釉薬が流れ、頭から首、尾は素地のまま、毛並みが線で刻まれています。
木製の台座(ソッケル)が付属します。作品は台座に固定されておらず、載せて飾る形です。
ヒトコブラクダは、つがいで表されるノアの箱舟(Noaks Ark)の群れにも登場します。同じ種の動物が複数のシリーズにまたがり、群れが違えば造形も表情も変わる——これがリサ・ラーソンの動物を追いかける面白さであり、同時に取り違えの起きやすい点でもあります。だからこそ、一体を手にしたときに最初に見るべきは底面です。
リサ・ラーソン — 北欧の愛すべき陶芸家
リサ・ラーソン(1931-2024)。スウェーデン南部スモーランド地方エルムフルトに生まれ、ヨーテボリの工芸学校でテキスタイルから陶芸に転向。1954年、学生コンペの審査員を務めたグスタフスベリの巨匠スティグ・リンドベリに才能を見出され、「1年の試用期間」で工場に招かれました。その1年は、やがて26年間の創作活動へと続いていきます。
リンドベリが「レクストゥーガ(遊び小屋)」と呼んだ工房で、リサは「リッラ・ズー(小さな動物園)」「ABCガールズ」「アフリカ」など数々の名作を生み出しました。ある日、暗褐色のシャモット陶土でしっぽを立てた猫を作ったことが、生涯で約30種もの猫の陶器を生むきっかけとなります。
日本とリサ・ラーソン
1970年、リサは大阪万博を訪れ、益子焼の人間国宝濱田庄司と出会います。民藝運動に触れたこの体験が、彼女の手仕事への信念をさらに深めました。2010年には日本の絵本のために赤い縞模様の猫「マイキー」を描き、やがてこの猫は日本中で愛されるキャラクターに。2014-15年の日本巡回展には21万人以上が来場しました。
ヴィンテージと復刻版の見分け方
リサ・ラーソン作品の制作時期は、バックスタンプで判別できます。
・グスタフスベリ工場時代(1954-1980) — 錨マークに「GUSTAVSBERG」「LISA L.」「SWEDEN」の刻印。最もコレクター価値が高いヴィンテージ品。
・フリーランス時代(1980-1992) — ロールストランド、イエ・ガントフタなど各メーカーの刻印。
・Kスタジオ(Keramikstudion:Kスタジオ)時代(1992年〜) — 「K-Studion」の刻印。リサが共同設立した工房で、ヴィンテージの名作を手作りで復刻。高品質ですがオリジナルとは異なります。
当店で取り扱うリサ・ラーソン作品は、スウェーデンから直接買い付けたヴィンテージのオリジナル品です。
■詳細スペック
・メーカー:Gustavsberg / グスタフスベリ
・デザイナー:Lisa Larson / リサ・ラーソン
・シリーズ名:Menageri / 動物園
・作品名:Dromedar / ヒトコブラクダ
・年代:1966〜1976年
・素材:シャモット炻器
・製造国:スウェーデン
・サイズ:幅10.5cm 高さ11cm 奥行6cm(本体)
・付属:木製台座
コンディション:割れ、欠け、貫入はなく、制作当時の姿をそのまま留めた完品です。