クリスマスが近づくと、街の窓に、ひとつずつ灯りがともります。
食卓を囲む声。
誰かを迎える足音。
遠くから聞こえる、楽しそうな笑い声。
けれど、にぎやかな夜ほど、
誰かを思い出して、さみしくなる人もいます。
雪の道を歩いていたトムテが、
ふと足を止めました。
坂の上の、小さな家。
その窓から、なかなか目が離せません。
隣を歩くトナカイも立ち止まり、
静かに耳を動かしました。
トムテは、かぶっていた帽子を少し直すと、
窓の灯りに向かって歩き始めました。
大きなプレゼントは、持っていません。
ポケットに、小さなヤドリギの枝がひとつ。
今夜は、あの家に寄っていくようです。
——第2話へつづく。
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