黒猫とハロウィンの夜 第2話|ランタンの街角

黒猫とハロウィンの夜 第2話|ランタンの街角

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灯りを追いかけて歩くうちに、黒猫は街の通りへ出ました。 軒先には、赤や紫のランタンがいくつも並んでいます。 窓辺では、かぼちゃのおばけが笑っていました。 石畳には、揺れる灯りが丸くこぼれ、風が吹くたびに形を変えています。 黒猫は、暗い路地を避けて、明るいところを選びながら歩きました。 けれど、ランタンの灯りは、どこか不思議でした。 さっきまで前にあった影が、いつの間にか横に伸びています。 誰かが後ろを歩いているように見えて、黒猫は何度も振り返りました。 そのとき、目の前に大きな黒い猫が現れました。 黒猫は足を止め、背中の毛をふくらませます。 大きな猫も、じっとこちらを見ています。 黒猫が首をかしげると、向こうも同じように首をかしげました。 その瞬間、風が吹き、ランタンの灯りが揺れました。 大きな黒い猫は、石畳の上でゆらりと形を変えます。 なんのことはありません。 ランタンに照らされた、自分の影でした。 黒猫はほっとしましたが、影はまだ足元でゆらゆら揺れています。 まるで、黒猫より先に歩き出そうとしているようでした。 黒猫は影から目をそらし、しっぽを立てて歩き出しました。 通りの先では、仮装した子どもたちが角を曲がっていきます。 手にした袋が揺れるたび、かさかさと音がしました。 その音を追いかけようとした、そのとき。 頭の上を、小さな影がすっと横切りました。 黒猫は立ち止まりました。 鳥でしょうか。 でも、羽ばたく音はほとんど聞こえません。 ランタンの灯りが、ひとつ、ふっと消えました。 暗くなった空の下で、小さな影だけが、屋根の向こうへ滑るように進んでいきます。 黒猫は耳をぴんと立てました。 影は街の明るい通りを離れ、街外れの暗がりへ向かっています。 その先には、古い柵と、風に揺れる大きな葉のようなものが見えました。 小さな影は、そこで一度だけ振り返りました。 黒猫を待っているのでしょうか。 それとも、誘っているのでしょうか。 影はもう一度、くるりと飛びました。 黒猫はしばらく迷いました。 けれど、影の向こうから、知らない夜の匂いが流れてきます。 黒猫はそっと足を踏み出しました。 ランタンの灯りが届かない場所へ。 小さな影が消えていった、街外れへ。 ――第3話へ続く。 https://minne.com/@komorebi-dp/letters/135657 *物語の灯りを、ラッピングにも* この街角のイラストや、ランタン柄のデザインペーパーを印刷して、小さな袋やラッピングの帯に。 クラフト紙に重ねれば、いつもの贈りものにもハロウィンの雰囲気を添えられます。 作品の世界観に合わせて、赤や紫、黒のリボンを添えるのもおすすめです。 黒猫のイラスト6枚とデザインペーパー6枚を合わせた、印刷用データのセットです。 販売するハンドメイド作品のラッピングにもお使いいただけます。 作品はギャラリーの黒猫のハロウィンセットからご覧ください。 https://minne.com/items/46432277

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