愛について書くことは、少し恥ずかしい。
恋愛のことだけではなくて、
誰かに大切にされたかったこと。
分かってほしかったこと。
そばにいてほしかったこと。
そういう気持ちは、口に出した途端に少しだけ幼く見える気がする。
だから、言えなかったものを作品にしました。
今回紹介したいのは、私が制作した本、
『愛の雨を知りたい』
です。
この本には、綺麗な愛だけを入れているわけではありません。
愛されたかったことも、
うまく愛せなかったことも、
寂しさも、執着も、
誰かを求めてしまう人間の面倒くささも。
私がこれまで書いてきた「愛」の温度を、一冊の中に閉じ込めました。
私は昔から、明るくて前向きな言葉ばかりを書く人間ではありません。
むしろ、
「そこ、わざわざ拾って本にする?」
みたいな感情を拾う方が得意です。
普通ならゴミ箱へ捨ててしまいそうな寂しさまで回収する。
作家というより、感情の分別業者なのかもしれません。
でも、誰にも見せたくなかった感情ほど、作品にすると誰かの感情と似ていることがあります。
「私だけじゃなかった」
そう思える瞬間が、私は好きです。
だから『愛の雨を知りたい』も、
幸せな恋愛をしている人だけのための本ではありません。
愛というものがよく分からない人にも。
誰かを忘れられない人にも。
愛されたかった記憶をまだ持っている人にも。
そして、愛について考えることそのものが好きな人にも。
ページをめくってもらえたらと思っています。
本は、SNSの投稿みたいに指で流されていきません。
閉じてもそこにいる。
本棚に置けば場所を取る。
引っ越すなら連れていかなければならない。
なかなか面倒な存在です。
でも私は、その面倒くささまで含めて本が好きです。
誰かの部屋の片隅に、
私が書いた「愛」が物体として残っている。
考えると、ちょっと不思議で、かなり嬉しい。
『愛の雨を知りたい』はminneで販売しています。
もしタイトルや言葉のどこかに、
ほんの少しでも自分のことを見つけたなら。
雨宿りするくらいの気持ちで、
この本を覗いてみてください。
もしかするとページのどこかで、
あなたが知っている「愛」も降っているかもしれません。
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