カボチャと蜘蛛の夜《ハロウィン》

▪▫❑⧉◻︎ 商品説明 ◻︎⧉❑▫▪ ハロウィンイメージのピアスになります。 可愛いカボチャと蜘蛛、そしてレース編み。 カラーは暗めにして、ハロウィンに合うように仕上げました。 ▪▫❑⧉◻︎ 内容 ◻︎⧉❑▫▪ ・タディングレースのハロウィンピアス ・下記記載、噺の続き ▪▫❑⧉◻︎ 噺 ◻︎⧉❑▫▪ 「ありがとう、ご苦労さま」 そう言って蜘蛛を掌にのせ、セレナイトの角砂糖を手渡した。部屋の中には蜘蛛の糸で作られた網いっぱいのカボチャ。 「カボチャ大王の為の畑作りは、本来魔女の仕事なのにね。石狂いで面倒臭がり屋の主を持つと使い魔も大変だね…」 そっと蜘蛛を地面に下ろしてやった。蜘蛛は大事そうに角砂糖を持ったままチョコンと会釈をして、壁に空いた隙間から出ていった。ゴロゴロと積まれたカボチャを前に大きな溜息… 「全く、それは僕も同じだな。仕事をしない同居人が居ると困るもんだ。…はぁ、歯車の仕上げ磨きに使うはずの時間が…」 呪具で溢れた家に不釣り合いなメカニックの懐中時計を懐から取り出す。コチコチ…小気味よい音が時計から聞こえてくる。 「…僕は歯車職人だぞ！町の大時計の歯車修理の依頼だって迫ってるんだ！あんな魔女のために割く時間なんて！…」 アズライトは一頻り叫んだ後で、また一度溜息をついた。少し小ぶりのカボチャを選ぶと部屋を出ていった。 「…今日はカボチャのポタージュにしよう。フォースギアが石の採取に帰る前に作っておくか…」