海の中にある岩石は、
プランクトンの屍からできている。
何億もの小さな命が、
途方もない時間をかけて、
やがて頑丈な岩になっていく。
そして、
次の生命を支える大地になる。
それを、
人に重ねてみる。
僕たちは、
ひとりひとり必死に生きている。
何者かになりたい。
みんなと同じでいたい。
そんな迷いや願いを抱えながら、
やがて死んでいく。
そして、
少しずつ忘れられていく。
それでも、
僕たちの命はきっと、
どこかに降り積もっていく。
何億もの命が重なり合い、
長い時間をかけて、
ひとつの岩になっていくように。
そのとき、
僕たちの岩は、
どんな岩になっているのだろう。
誰かを支える、
優しい岩になっていたらいい。
その一粒として、
少しでも優しい人間になりたい。