ご覧いただきありがとうございます。
二股の猫月夜丸です。よろしければこの後の「月夜丸の物語3」を読んでみてください。月夜丸が二股の猫になった理由は別に出品している「月夜丸でござる。」に書いてあります。
素敵なご縁をお待ちしています。
月夜丸の物語3
穏やかな昼下がり。さよ姫と月夜丸が部屋で寛いでいると、開け放たれた障子から雀が入ってきました。雀はしばらく畳の上を飛び跳ねていましたが、やがて月夜丸の傍にやってきてチュンチュンと嬉しそうに鳴きました。
「これこれ雀よ、猫などに近づいてはならぬ。食べられてしまうであろう」
月夜丸は言いましたが、雀は傍を離れません。さよ姫はそんな様子を見て、月夜丸がまだ人間だった時のことを思い出していました。
月夜丸はなぜか幼い頃から動物に好かれ、強暴な野犬さえ、月夜丸が声をかけるとおとなしくなりました。城の者は皆、動物のことで困ると月夜丸に相談していたくらいです。
「よいではありませんか。雀にはそなたの優しさがわかるのです。それゆえ安心して傍にいるのですよ」
「しかし、猫は雀を食べぬものと思ってしまっては困ります」
「だいじょうぶ。しっぽが二つある猫などそうはいません」
「そうでしょうか……」
月夜丸の心配をよそに、雀は黒い毛並みをつたって背中にのぼり、すっかり落ち着いてしまいました。目を細めてうつらうつらしています。
「のんきな雀でござるなあ」
月夜丸はあきれたように言いながらも、優しい目で雀を見守っていました。(終)
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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二股の猫月夜丸です。よろしければこの後の「月夜丸の物語3」を読んでみてください。月夜丸が二股の猫になった理由は別に出品している「月夜丸でござる。」に書いてあります。
素敵なご縁をお待ちしています。
月夜丸の物語3
穏やかな昼下がり。さよ姫と月夜丸が部屋で寛いでいると、開け放たれた障子から雀が入ってきました。雀はしばらく畳の上を飛び跳ねていましたが、やがて月夜丸の傍にやってきてチュンチュンと嬉しそうに鳴きました。
「これこれ雀よ、猫などに近づいてはならぬ。食べられてしまうであろう」
月夜丸は言いましたが、雀は傍を離れません。さよ姫はそんな様子を見て、月夜丸がまだ人間だった時のことを思い出していました。
月夜丸はなぜか幼い頃から動物に好かれ、強暴な野犬さえ、月夜丸が声をかけるとおとなしくなりました。城の者は皆、動物のことで困ると月夜丸に相談していたくらいです。
「よいではありませんか。雀にはそなたの優しさがわかるのです。それゆえ安心して傍にいるのですよ」
「しかし、猫は雀を食べぬものと思ってしまっては困ります」
「だいじょうぶ。しっぽが二つある猫などそうはいません」
「そうでしょうか……」
月夜丸の心配をよそに、雀は黒い毛並みをつたって背中にのぼり、すっかり落ち着いてしまいました。目を細めてうつらうつらしています。
「のんきな雀でござるなあ」
月夜丸はあきれたように言いながらも、優しい目で雀を見守っていました。(終)
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