あの人の作業机 vol.17 水引作家・mizuhiki hareさん

作り手が日々向き合う机の上には、こだわりの道具たちが所狭しと並んでいます。気になるクリエイターのみなさんにお声がけし、作業机や作業部屋を見せていただくことに。今回は、水引のアクセサリー・雑貨を手がけ、水引教室も開いているmizuhiki hareさんの机です。次にここから生まれるのは、どんな作品でしょうか。

mizuhiki hare
四季の巡りと昔ながらの習わし、伝統的な結びから着想を得た水引雑貨、水引装身具、水引結び教室「晴れ」を展開。
https://minne.com/@anzuuun

アトリエには自身の琴線に触れるものを

こちらのお部屋は作家活動専用のアトリエでしょうか。

mizuhiki hare
はい。2020年の春ごろに今の自宅に引越しをして、ひと部屋をアトリエにしたんです。それまでは、リビングのダイニングテーブルで制作活動をしていました。

たくさんの本や素敵な雑貨に囲まれた空間ですね。なにかアトリエづくりでのこだわりはありますか?

mizuhiki hare
自分が心地いいと思うもの、見たときに創作意欲が湧いたり、自身の琴線に触れるものをアトリエには置くようにしています。内緒ですが、普段家族のためにセレクトする雑貨よりも高いものが多いんです(笑)。

こだわりがぎゅっと詰まった空間なんですね。特にお気に入りのスポットなどがあればおしえてください。

mizuhiki hare
アトリエをつくる前から「これは絶対!」と思っていたのは、ブランドの世界観を表現できるような撮影用の背景紙を壁に貼ることでした。
日中陽が入ったときに、作品が最も映える撮影ができるよう位置を考え、色と場所を選びました。わたしの活動には欠かせない、お気に入りのスポットです。

 

撮影の度に背景紙を出すのではなく、作品撮影に最適な場所に貼るんですね。

背景紙のおかげで着画写真も統一感が。

mizuhiki hare
手がける作品は、小さなアクセサリーから紙もの、大きめの額ものや立体作品まで多岐に渡るので、それらの統一感を出すためにも、置き撮り以外では今の背景紙を使って撮影することが多いです。

オーダーメイドの箱を使った収納術

アンティークのような味わい深い作業机ですね。

mizuhiki hare
アトリエの中央に置いている作業机は、このアトリエを構えたときに新調しました。
あえて無骨な無垢材にし、過去の制作の過程やそのときの想いや気持ちまでも刻まれていくようなイメージで、机自体にも使い込んだ経年の味を出したくて、この素材を選びました。雰囲気ある天板は、撮影にも重宝してるんですよ。

 

こちらにあるたくさんの黒い箱はなんですか?

mizuhiki hare
これは、整理箱なんです。minneのshop以外でもたくさんの制作が並行して動くことが多いので、それぞれの案件ごとに、整理箱に収納しています。

 

素晴らしい整理整頓術ですね。大きさに種類はありますが、同じ黒のデザインに統一されているのですっきり見えます。

mizuhiki hare
これは、ご縁あった石川県の箱屋さんにお願いして、紙選びから特注で誂えたものなんです。案件に合わせて大小つくり、ブラスプレートを貼って整理したことで、作業効率を大幅にアップさせることができました。

手に馴染む感覚をいちばん大切に

作業机にかかせない「スタメン」のようなアイテムがあればおしえてください。

mizuhiki hare
ひとつは、ブリキの道具箱とその中に入っている一軍の工具たちです。
どの工具も、数年探して行き着いた自分にとって最も使いやすい一品ばかりです。

mizuhiki hare
もうひとつは、ワイヤー収納に使用している個性的なフラワーベース。ワイヤーも取りやすく、バラバラせずに使用できるので便利なんです。ワイヤーと一緒に季節の植物やドライフラワーを必ず飾っています。

 

制作に使用する道具は普段どのように選ばれているんですか?

mizuhiki hare
「店頭で吟味し必ず自分でセレクトして試す」これの繰り返しで今の工具たちに行き着きました。
ネットにあふれる情報を参考にすることもありますが、基本は自分の感覚から、使用しているときに心地よく、手に馴染む感覚をいちばん大切にしています。

時代や暮らしに寄り添った発信を

最後に作品制作で大切にしていることをおしえてください。

mizuhiki hare
「何を表現し、伝えたいか」をまず考え、それが実現できるよう、水引の素材や色、結び、形、合わせる紙や他の材料をひとつひとつ丁寧に選んで組み合わせています。
その際、大切にしていることは、それぞれの本来の素材や色の美しさ、しなやかさ、存在感が損なわれないようバランスを取ることです。

また、伝統文化を永く継承していくため、新しい感性を取り入れながら大切に残していくことと、
新しいアイデアを組み合わせ、それぞれの時代や暮らしに寄り添った形で再発信できるようなプロダクトになるよう意識しています。

古い文化と新しい文化がともにある暮らしが、現代の人々の心を豊かにすることを願いながら、日々活動しています。


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取材・文/中村瑛美里

 

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