作品説明
リサ・ラーソン(Lisa Larson)が、グスタフスベリの地に自らの工房Kスタジオ(Keramikstudion)を構えて間もない頃に制作した大皿です。見込みいっぱいに一輪の大きな花が開き、その芯に、向かい合う二つの横顔が収まっています。底部には「Lisa Larson Studio」「Gustavsberg Sweden」のスタンプと、手のかたちのGマーク(ハンドサイン)が入っています。ハンドサインは、手で作られたこと、大量生産品ではないことを意味し、工房で一点物として制作された証です。
花弁は上下が青紫、左右が青緑で、放射状の線刻によって一枚ずつ区切られています。中心の白い円には、鼻先を寄せ合う二人の横顔。向かい合う顔のあいだに残された黒い余白は、見ているうちに壺のかたちへと変わります。顔と壺のどちらにも読める、だまし絵の構図です。花の下には縦線を刻んだ茎が伸び、葉脈を刻んだ二枚の葉が左右に開いて花を支えています。
地は黒に近い濃紺の釉薬で、炻器の素地に練り込まれたシャモットが白い斑となって一面に浮かび、夜空に散る星を思わせます。縁から外側面にかけて青は明るさを増し、細かな網目状の斑文が広がります。濃紺の夜空に青緑と青紫の花が浮かぶこの色の取り合わせは、長い冬の闇のなかで夏の花を待つ北欧の季節感を映しています。厚みのある炻器の大皿で、手に取るとずっしりとした重みがあり、壁に掛けても棚に据えても、それだけで人の目を引きつける存在感があります。
人の顔は、リサ・ラーソンの作品に繰り返し現れる主題です。目と鼻を最小限の線で置く横顔は、彼女の人物像や動物の像に通じる表情で、ここではそれが花の芯に宿っています。同様の図案で、色違いの作例があるようです。
リサ・ラーソンは1980年にグスタフスベリを離れたのち、1992年、助手のフランコ・ニコロシ、シヴ・ソリンとともにグスタフスベリの地にKスタジオを設立し、この工房に復帰しました。設立当初のKスタジオでは、かつての名作の復刻と並行して、リサ自身が一点物の大皿や壺を自らの手で手掛けていました。後年のKスタジオでは、リサは高齢となって自ら作陶することがなくなり、作品は彼女のデザインを工房が制作するものになります。本品は、復帰したリサがまだ自分の作品を自分の手で手掛けていた時期のもので、実質的に晩年のオリジナル作品にあたります。
底部の印に「Kスタジオ」の名はなく、「Lisa Larson Studio」と記されています。この印は、立ち上げ直後のKスタジオが「Kスタジオ」の刻印を用いず、「Lisa Larson Studio」という名を用いていたことを示しています。工房の最初期を伝える資料としても貴重な一枚です。
花の芯で向かい合う二つの顔は、ひとつの花を分かち合う二人にも、見つめ合うことでひとつの器をかたちづくる二人にも見えてきます。60歳を過ぎて自らの工房を持ち、なお自分の手で土と向き合っていたリサ・ラーソンのまなざしが、一枚の円のなかに凝縮された大皿です。
■詳細スペック
・デザイナー:Lisa Larson / リサ・ラーソン
・工房:Keramikstudion / Kスタジオ(グスタフスベリ)
・作品名:向かい合う二つの横顔の花の大皿
・種類:ユニカート(一点物)
・刻印:底部「Lisa Larson Studio」「Gustavsberg Sweden」スタンプ+Gマークのハンドサイン(大量生産品ではなく、工房で手作りされた一点物の証)
・素材:炻器(ストーンウェア)
・年代:1990年代前半(Kスタジオ初期)
・製造国:スウェーデン
・サイズ:直径39cm 高さ5cm
コンディション:割れ、欠け、貫入、釉薬の剥がれはなく、制作時のコンディションをそのまま留めた完品です。
リサ・ラーソン(Lisa Larson)が、グスタフスベリの地に自らの工房Kスタジオ(Keramikstudion)を構えて間もない頃に制作した大皿です。見込みいっぱいに一輪の大きな花が開き、その芯に、向かい合う二つの横顔が収まっています。底部には「Lisa Larson Studio」「Gustavsberg Sweden」のスタンプと、手のかたちのGマーク(ハンドサイン)が入っています。ハンドサインは、手で作られたこと、大量生産品ではないことを意味し、工房で一点物として制作された証です。
花弁は上下が青紫、左右が青緑で、放射状の線刻によって一枚ずつ区切られています。中心の白い円には、鼻先を寄せ合う二人の横顔。向かい合う顔のあいだに残された黒い余白は、見ているうちに壺のかたちへと変わります。顔と壺のどちらにも読める、だまし絵の構図です。花の下には縦線を刻んだ茎が伸び、葉脈を刻んだ二枚の葉が左右に開いて花を支えています。
地は黒に近い濃紺の釉薬で、炻器の素地に練り込まれたシャモットが白い斑となって一面に浮かび、夜空に散る星を思わせます。縁から外側面にかけて青は明るさを増し、細かな網目状の斑文が広がります。濃紺の夜空に青緑と青紫の花が浮かぶこの色の取り合わせは、長い冬の闇のなかで夏の花を待つ北欧の季節感を映しています。厚みのある炻器の大皿で、手に取るとずっしりとした重みがあり、壁に掛けても棚に据えても、それだけで人の目を引きつける存在感があります。
人の顔は、リサ・ラーソンの作品に繰り返し現れる主題です。目と鼻を最小限の線で置く横顔は、彼女の人物像や動物の像に通じる表情で、ここではそれが花の芯に宿っています。同様の図案で、色違いの作例があるようです。
リサ・ラーソンは1980年にグスタフスベリを離れたのち、1992年、助手のフランコ・ニコロシ、シヴ・ソリンとともにグスタフスベリの地にKスタジオを設立し、この工房に復帰しました。設立当初のKスタジオでは、かつての名作の復刻と並行して、リサ自身が一点物の大皿や壺を自らの手で手掛けていました。後年のKスタジオでは、リサは高齢となって自ら作陶することがなくなり、作品は彼女のデザインを工房が制作するものになります。本品は、復帰したリサがまだ自分の作品を自分の手で手掛けていた時期のもので、実質的に晩年のオリジナル作品にあたります。
底部の印に「Kスタジオ」の名はなく、「Lisa Larson Studio」と記されています。この印は、立ち上げ直後のKスタジオが「Kスタジオ」の刻印を用いず、「Lisa Larson Studio」という名を用いていたことを示しています。工房の最初期を伝える資料としても貴重な一枚です。
花の芯で向かい合う二つの顔は、ひとつの花を分かち合う二人にも、見つめ合うことでひとつの器をかたちづくる二人にも見えてきます。60歳を過ぎて自らの工房を持ち、なお自分の手で土と向き合っていたリサ・ラーソンのまなざしが、一枚の円のなかに凝縮された大皿です。
■詳細スペック
・デザイナー:Lisa Larson / リサ・ラーソン
・工房:Keramikstudion / Kスタジオ(グスタフスベリ)
・作品名:向かい合う二つの横顔の花の大皿
・種類:ユニカート(一点物)
・刻印:底部「Lisa Larson Studio」「Gustavsberg Sweden」スタンプ+Gマークのハンドサイン(大量生産品ではなく、工房で手作りされた一点物の証)
・素材:炻器(ストーンウェア)
・年代:1990年代前半(Kスタジオ初期)
・製造国:スウェーデン
・サイズ:直径39cm 高さ5cm
コンディション:割れ、欠け、貫入、釉薬の剥がれはなく、制作時のコンディションをそのまま留めた完品です。