2023年7月に入手した糸魚川 小滝川ラベンダーヒスイの原石から切り出しました。
原石をスライスして結晶の色を見ながら切断したら素晴らしい、私のヒスイ歴(30年)で巡り会ったことがない色を出す方向を発見しました。
と言うか、この原石が稀に見る(私にとって初めて)結晶構造をしていることを発見しました。
その結晶構造の特徴を遺憾無く発現出来たのがこのチルトハートです。
光を当てると5mm程の厚みのオンファス輝石の結晶の中を白い光が通って出てくる時にはラベンダー色では無く紫色を呈するのです。
この色は何もGEM8の様な本格的なライトを用い無くても十分紫色で、GEM8に至っては眩しいばかりの紫色を示してくれました。
全面光を良く通す琅玕質です。紫以外の色も呈して、緑、ヨモギ色、白色が見られます。
紫式部と言う名前の名付け親はとあるお医者さんで、早速その名前を頂きました。
貴方のお守りとして何時も貴方の行動にお供させて頂けると作者としては嬉しく思います。
このチルトハートはカチ割り原石の一番端で、外側からでもその色が分かる状態でしたので薄片ながらその魅力を最大限に出すことが出来る形で整形しました。
切断面は平滑ですが、反対面は、一部原石時の凸凹状態です。原石状態面の光沢は不一定で原石面を表にしてのご使用も有り得ると思います。光沢が不規則で、意図しないときに光って存在をアピールするかもしれません。貴方のお好みの面を表にご使用下さい。
このラベンダーヒスイにも蓮華石という黒いソバカスの様なシミがラベンダー色の部分のみに点在しています。
国立科学博物館の松原聡先生によると、このソバカスは、蓮華石Sr4ZrTi4(Si2O7)2O8(ストロンチウム、ジルコニウム置換体)という新鉱物で、ヒスイ翡翠のとりわけ小滝川、青海川のラベンダーヒスイにのみ見られるものだそうです(松原聡先生著:翡翠がわかる)。
ある意味、糸魚川ラベンダーヒスイの証明書の様な新鉱物です。
作者は作品の表面には何も処理をしていません。最終研磨は1ミクロンの砥粒を使用しています。
研磨を進めていき10ミクロン位迄は表面の状態にあまり変化は有りませんが、7ミクロンに進むと、途端に光沢が出て来て命を吹き込んだ、と言う感覚を覚えます。
そして2.5ミクロン位から表面の凹凸が目立つ様になって来ます。
この凹凸はヒスイ輝石、オンファス輝石の結晶の先端を研磨剤が切削していくと砥粒サイズより薄い部分がポキッと折れて凹みが発生するものと考えています。
2.5ミクロン、1ミクロンと研磨を進めても表面の外観に大差は感じられません。従って、この細かい凹みは1ミクロン前後の凹みであろうと考えています。
これは作者が現役時代、断面観察用供試体を製作した経験から想像しています。
また、フォッサマグナミュージアム発行の「とっておきのヒスイの話」(宮島宏氏執筆)によると、ラベンダーヒスイの原石には、”小さな空洞が散見される”と記述されていて、わたしの感触にぴったり合致します。
白、緑の原石を切断した切断面は非常に滑らかで、ヒスイ輝石、オンファス輝石をダイヤモンドカッターが削って切り裂いた面は結晶がキラキラしています。
一方、ラベンダーヒスイの切断面はもっと、いわば柚子肌的な感じで、明らかに空洞が存在していたことが見て取れます。
樹脂コーティングをすると、これらへこみは樹脂が埋めて見えなくなると思います。
いわば、この細かい凹み、小さなピンホールは無処理の証と言えるのではないか、と考えています。
光にかざして表面の反射を見て頂くと、良く分かります。
無処理ですので、紫外線等による劣化は限りなく低く、長くこの色合いを楽しんで頂けると確信しています。
サイズは、
縦:24.4mm 横:28.6mm 厚み:2.4~5mm
重量:5.78g
比重:3.17
このチルトハートには、紫色の紐が1本付属します。(写真参照)
2023年7月に入手した糸魚川 小滝川ラベンダーヒスイの原石から切り出しました。
原石をスライスして結晶の色を見ながら切断したら素晴らしい、私のヒスイ歴(30年)で巡り会ったことがない色を出す方向を発見しました。
と言うか、この原石が稀に見る(私にとって初めて)結晶構造をしていることを発見しました。
その結晶構造の特徴を遺憾無く発現出来たのがこのチルトハートです。
光を当てると5mm程の厚みのオンファス輝石の結晶の中を白い光が通って出てくる時にはラベンダー色では無く紫色を呈するのです。
この色は何もGEM8の様な本格的なライトを用い無くても十分紫色で、GEM8に至っては眩しいばかりの紫色を示してくれました。
全面光を良く通す琅玕質です。紫以外の色も呈して、緑、ヨモギ色、白色が見られます。
紫式部と言う名前の名付け親はとあるお医者さんで、早速その名前を頂きました。
貴方のお守りとして何時も貴方の行動にお供させて頂けると作者としては嬉しく思います。
このチルトハートはカチ割り原石の一番端で、外側からでもその色が分かる状態でしたので薄片ながらその魅力を最大限に出すことが出来る形で整形しました。
切断面は平滑ですが、反対面は、一部原石時の凸凹状態です。原石状態面の光沢は不一定で原石面を表にしてのご使用も有り得ると思います。光沢が不規則で、意図しないときに光って存在をアピールするかもしれません。貴方のお好みの面を表にご使用下さい。
このラベンダーヒスイにも蓮華石という黒いソバカスの様なシミがラベンダー色の部分のみに点在しています。
国立科学博物館の松原聡先生によると、このソバカスは、蓮華石Sr4ZrTi4(Si2O7)2O8(ストロンチウム、ジルコニウム置換体)という新鉱物で、ヒスイ翡翠のとりわけ小滝川、青海川のラベンダーヒスイにのみ見られるものだそうです(松原聡先生著:翡翠がわかる)。
ある意味、糸魚川ラベンダーヒスイの証明書の様な新鉱物です。
作者は作品の表面には何も処理をしていません。最終研磨は1ミクロンの砥粒を使用しています。
研磨を進めていき10ミクロン位迄は表面の状態にあまり変化は有りませんが、7ミクロンに進むと、途端に光沢が出て来て命を吹き込んだ、と言う感覚を覚えます。
そして2.5ミクロン位から表面の凹凸が目立つ様になって来ます。
この凹凸はヒスイ輝石、オンファス輝石の結晶の先端を研磨剤が切削していくと砥粒サイズより薄い部分がポキッと折れて凹みが発生するものと考えています。
2.5ミクロン、1ミクロンと研磨を進めても表面の外観に大差は感じられません。従って、この細かい凹みは1ミクロン前後の凹みであろうと考えています。
これは作者が現役時代、断面観察用供試体を製作した経験から想像しています。
また、フォッサマグナミュージアム発行の「とっておきのヒスイの話」(宮島宏氏執筆)によると、ラベンダーヒスイの原石には、”小さな空洞が散見される”と記述されていて、わたしの感触にぴったり合致します。
白、緑の原石を切断した切断面は非常に滑らかで、ヒスイ輝石、オンファス輝石をダイヤモンドカッターが削って切り裂いた面は結晶がキラキラしています。
一方、ラベンダーヒスイの切断面はもっと、いわば柚子肌的な感じで、明らかに空洞が存在していたことが見て取れます。
樹脂コーティングをすると、これらへこみは樹脂が埋めて見えなくなると思います。
いわば、この細かい凹み、小さなピンホールは無処理の証と言えるのではないか、と考えています。
光にかざして表面の反射を見て頂くと、良く分かります。
無処理ですので、紫外線等による劣化は限りなく低く、長くこの色合いを楽しんで頂けると確信しています。
サイズは、
縦:24.4mm 横:28.6mm 厚み:2.4~5mm
重量:5.78g
比重:3.17
このチルトハートには、紫色の紐が1本付属します。(写真参照)