こんにちは。フルーツとアニマルがミックスした『フルーツアニマル』など、面白くてかわいいオリジナルキャラクターを制作してます、satoayaです。
ハンドメイド制作の傍ら、物語を書いています。会話形式で書いているため、読みづらさもあるかもしれませんが、良ければお楽しみください。
小説 『フルーツアニマルのお菓子パーティー』
<お菓子パーティーへの招待状①>
メロンパンダ 「僕は構わないけど……」
パンダの男の子は、他の動物たちの方を見た。
パンダの男の子を含め、視線を向けられた動物たちは、私たちが認識しているものとは違う。どの動物も身長が50センチほどで、愛らしいぬいぐるみの様。更に、各々がフルーツの要素を持っているのだ。
先ほど、皆に語りかけていたパンダの男の子の頭と体は、メロン。外観はフルーツでも、触るとフサフサしており、一般的な動物と同じらしいが……。
イチゴネコ 「みんなはどう?」
イチゴの要素を持った猫の問いかけに、他の動物たちは笑顔で頷いてくれた。反対する者はいない様子。
それを目にしたパンダの男の子も、猫のほうを見て、良かったねとほほ笑む。猫の顔が、パァッと明るく輝いた。
イチゴネコ 「ヤッター! みんな、ありがとう! じゃあ、連れてくるからよろしくね!」
🍓
『ピピピピピ……』
目覚ましの音で目は覚めず……。
苺香の母 「苺香、遅刻するわよ! 起きなさーい!」
母の声で目が覚める。
苺香 「ヤバっ!」
慌てる私を横目に、ため息混じりで呟く母の声が耳に入った。
苺香の母 「もう少し、早く起きれないのかしら……。近所に猫ちゃんがいたときは、餌をあげるんだって、ずいぶん早く起きていたのに……」
近所にいた地域猫のミーちゃん。可愛い白猫だった彼女の世話をしに、朝早くから通っていたのだが……。
苺香の母 「それにしても、どこに行っちゃったのかしらねぇ……」
ミーちゃんは、ある日突然、姿を消してしまった。
苺香の母 「とにかく、急がないと遅刻するわよ」
超特急で身支度を終えた私は、家を飛び出した。
🍓
ギリギリで飛び込んだ教室。担任の教師はまだ来ていない。
良かったと安堵のため息をつき、自分の席につく。
苺香 「朝の準備を競う競技があれば、金メダルを取れると思う」
思いついたことを口に出してみれば、隣の席の柚希(ゆずき)が、呆れたような顔を向けてきた。
柚希 「って……、もう少し早く起きれば良いじゃん」
苺香 「夢の中では起きれたんだけどなぁ……。現実は厳しい」
柚希 「夢の世界ねぇ……。そういえば、今日の夢には出てこなかったの? 不思議な猫ちゃん」
苺香 「出てきた。今日で七日連続。何か意味があるのかなぁ……?」
柚希 「さぁ〜? 不思議だねぇ……」
不思議なことに、七日連続で同じ夢をみている。
夢の中で出会うのは、苺と猫が合わさった苺の猫ちゃん。その子が嬉しそうに寄り添ってくるのだ。まるで、ミーちゃんのように……。
🍓
現実逃避気味の帰り道。
柚希 「来週、テストかぁ。勉強してる?」
苺香 「してない。ギリギリじゃないと燃えないタイプだから」
柚希 「って、ギリギリ通り越して、諦めモードに突入するパターンじゃん」
苺香 「だね。テストとは無縁の夢の世界に行ってみたいなぁ」
柚希 「そんなことを考えているから、おかしな夢を見ちゃうんじゃない? 夢の世界は、諦めて頑張れ。じゃあ、また明日。ちゃんと起きなよ?」
苺香 「うん、起きれたら起きる。またね!」
曖昧な返事をし、柚希と別れた。
家に向かって歩いていると、いつもは感じない匂いが、鼻に入り込んでくる。
苺香 「(甘い匂いが……?)」
匂いの発生源を視界に捉えたのは、すぐのこと。宙から降りてきたそれに、目を疑った。
ロールケーキと四角いケーキの車体に、三段アイスの煙突から、苺の香りがモクモク。
このような、ケーキの汽車など、今まで見たことがない。
苺香 「現実逃避し過ぎると、幻覚が見えるんだ……」
ポツリと呟くと、汽車の中から声がした。
イチゴネコ 「って、違うから。とりあえず、乗って!」
声に促されるがまま、いちごの甘酸っぱい香りを吐き出す汽車に乗り込んだ。
🍓
煙突から苺の香りをモクモクと出して、お菓子な汽車は星空の中を進む。
光り輝く銀の世界。うっとり、窓からの景色を眺めていると、一匹の猫に声を掛けられた。
イチゴネコ 「こんにちは」
言葉を話せて二本足で立つ。普通の猫と違うのは、それだけではない。体と両耳、尻尾の先が、苺なのだ。
不思議なこの猫ちゃんには、夢の中で会ったことがある。
苺香 「って、夢……?」
頬をつねってみるが……。
苺香 「あれ? 現実?」
イチゴネコ 「今までは夢の中でしか会いに行けなかったけどね」
この汽車を動かせたから会いに来たと猫ちゃんは言うが……。苺の猫ちゃんや星空を進む汽車、謎が多すぎて私の脳内はパニックだ。
苺香 「不思議なことが多すぎ……」
イチゴネコ 「不思議なこと?」
苺香 「まず、何で苺?」
イチゴネコ 「フルーツアニマルの仲間になったから」
苺香 「フルーツアニマル?」
イチゴネコ 「神様に選ばれた動物が、フルーツの要素を持って、特別な能力をつけられるの」
苺香 「だから、猫なのに喋れるの?」
イチゴネコ 「そう」
苺香 「じゃあ、この汽車の向かっている先は……?」
イチゴネコ 「フルーツアニマルの町。良い所だから、苺香ちゃんも気に入ると思うよ」
笑顔で苺の猫ちゃんは言うが……。
苺香 「お、降りるわ」
イチゴネコ 「何で!?」
苺香 「テスト勉強があるから、帰らなきゃ」
イチゴネコ 「まだ、ギリギリじゃないから大丈夫じゃん」
そんなことを言ってくる猫ちゃんは、柚希との会話を聞いていたのだろう。
イチゴネコ 「それに、ギリギリまでには帰れるんじゃない? 多分。ってか、ギリギリがいつかは、分からないけどね」
不安でしかない。
苺香 「(二度と、テストのない夢の世界に行きたいだなんて思わないから、どうか、無事に帰れますように……)」
星に願わずには、いられなかった。
~☆~ 続く ~☆~
他にも、ファンタジックな物語を書いています。プロフィールからリンク集を経由し、小説を載せているサイト(note・プリ小説など)に繋がりますので、良ければ覗いて見てください。
☆物語の中に登場したアイテムの作品☆
『イチゴネコ』
https://minne.com/items/36576417
『ケーキ汽車(イチゴ)』
https://minne.com/items/44713058