パラグアイ留学の話

パラグアイ留学の話

改めまして、花織りテヘルの作家、momijiともうします。 私は高校時代にパラグアイに留学をしたことをきっかけに、 20歳でパラグアイの伝統刺繍「ニャンドゥティ」の制作を独学ではじめました。 「どうしてパラグアイにしたの?」 たくさんの人に聞かれる質問です。南米の国パラグアイには自分で希望して留学しました。 実は、パラグアイにした理由は色々あって、小さな理由がたくさん集まって、パラグアイが第一希望になりました。 例えば・・・ 「一年中夏なんて、想像できない!」 「海も山もない生活は、日本と全然違う!」 「毎週日曜日に牛肉ステーキを食べるなんて、贅沢な暮らしをしてみたい!」 こんなに些細なことなんです! 高校生の私は、「日本の生活と全く違う一年を過ごしてみたい」という留学への思いがありました。 面接や英語の試験を突破し、パラグアイという聞いたこともない国に行くことになりました。 「一年中夏」 さて、想像できない暮らしが始まりました。 パラグアイの気候は亜熱帯性の気候。 11~3月は夏で、4月〜12月は比較的涼しめで、過ごしやすい「冬」といえば「冬」。 暖かいクリスマスを、ホストマザーとお揃いで買ったミニーちゃんのワンピースで過ごしました。 パラグアイは日本よりも乾燥しているので、お昼と夜の気温差が激しいです。 お昼は30度から40度、夜は20度近くまで下がり、寒く感じることも。 暖かい暮らしを気に入った私は、キャミソールに短パン・サンダルで毎日過ごしました。 湿気がないからヘアスタイルもバッチリ決まります! 暖かい気候でグレープフルーツやみかん、レモンなど柑橘類の木は生き生きとして、 マンゴー畑の裏庭は宝の山でした! 「海も山もない」 パラグアイは内陸国。 島国の日本とは絶対的に違うのが、地形です。 東にブラジル、西にアルゼンチン、北にはボリビア。 陸続きで険しい山越えもないので、簡単に日帰りで外国へ遊びに行けました。 私はブラジルへ行って、揚げバナナやイグアスの滝の観光を楽しみました! ブラジルの音楽とダンス、サッカーで盛り上がるレストランは独特の雰囲気でした。 もちろん、イグアスの滝は絶景!!自然の壮大さにショックを受けました。 国内にも、さまざまなところからやってきた外国人がたくさん混じっています。 すごく珍しいですが、たまに日本語を聞くことがありました! そして、草原など広い土地を利用して、農業や放牧が盛んになりました。 「毎週ステーキ!」 現地では「アサド」と呼ぶ、毎週日曜日の定番ステーキ。 88%が(とっても自由な)カトリックのため、日曜日はお休みする文化がありました。 日曜日には親戚を呼ぶか、親戚のお家に集まって、大人数でお庭でブランチをして楽しみます。 パラグアイの畜産業で最も多いのが牛、ついで豚、鶏と、日本のイメージとは真逆です。 牛肉がお手頃価格でいただけるので、大きくて分厚いお肉を、ドーン!と焼きます! 塩かレモンでお肉を味わい、サイドにはサラダとお芋。 私はとろけるチーズがジュワッと溢れる牛肉のソーセージが大好物でした! 大人はお酒をたしなみ、子供の私たちは小さな弟・妹たちとかくれんぼをしたり、 ティーンズではメイクをしたり、おしゃれをしたり、アニメを見たり、歌ったり。 お庭のワンちゃんとサッカーをしたり、理想的な日曜日が毎週ありました。 「伝統刺繍ニャンドゥティとの出会い!!」 アスンシオンという首都で、緑豊かな大きな公園に行ったことがあります。 公園は、暑い陽射しを避け涼しく過ごせるため、多くの人がベンチや芝生でゆったりと過ごしています。 ある日、その公園にさまざまな屋台が展開されていました。 いくつかの屋台は、ニャンドゥティ屋さん! 伝統品のお土産として、いろとりどりのニャンドゥティが飾られ、販売されていました。 レース編みの花模様や、小さなイヤリングからテーブルクロスまで、目移りするほどの品揃えでした。 その美しいニャンドゥティに魅了され、お母さんと、妹、そして私の分に、イヤリングやピアスを買いました。 帰国後、ニャンドゥティのピアスを身につけて美術大学の文化祭へ行きました。 すると、待ち合わせしたお友達から、先生方、そして美術大学で学ぶ友人もニャンドゥティを珍しがりました。 そして、たくさんの人に「素敵!」と言ってもらえたので、私はパラグアイとニャンドゥティを誇らしく思いました。 そして、私は以前から編み物や裁縫が好きだったので、独学で作ってみることにしました。 「伝えたいこと」 私はニャンドゥティを、その時に気になっている色、好きな色を選んで作っています。 そうすると、過去の作品を見てその時の自分の気持ちや好きだったもの、季節が思い出せます。 特に花の伝統模様が好きなので、ジャスミンやマーガレットの伝統模様の刺繍をしています。 お客様に気に入っていただけると、まるで「パラグアイ」を好きになってもらえたかのようで、とても嬉しいです。 パラグアイは私の大好きなホストファミリーや友達、先生方が住んでいる場所であり、暖かい思い出の土地だからです。 同じものを好きになっていただけることに、心から「ありがとう」と思います。 私のアクセサリーをつけて、お客様もたくさん褒めてもらってほしいです。 ニャンドゥティのアクセサリーは珍しく、華やかで、個性的だからです! ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

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ニャンドゥティ作家

花織りテヘル
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