インタビュー

異なる素材が交差して生まれる、唯一無二の「かわいい」。wooden fur×SUIMINのコラボレーション

愛らしい動物たちの木彫りを手がけるwooden fur土屋さんと、猫の刺繍が人気のSUIMINさんが、ジャンルの垣根を越えてコラボレーション! 制作の舞台裏と共に、今年minneに登場した新機能「抽選販売」でお届けする貴重な限定作品について、お二人のアトリエでたっぷりとお話をうかがいました。笑い声が絶えない、温かい空気に包まれた取材の様子をお届けします。

wooden furさん
「wooden fur(木のふわふわ)」を屋号に、愛らしい動物たちの木彫り作品を制作。木のやわらかさや、あたたかみを感じる立体作品を手がける。
https://minne.com/@k10ko

SUIMINさん
緻密で美しい刺繍作品を制作。媚びないかわいさと、ひと目でわかる独自の世界観で人気を集める。
https://minne.com/@tomopeta

木と糸が交差する、光あふれるアトリエへ

やわらかな陽の光がたっぷりと差し込む、wooden fur 土屋さんのアトリエ。普段はご自身の制作拠点としてはもちろん、木彫り体験のワークショップなども開催されているとても素敵な空間です。

アトリエの扉を開けると、出番を待つ大小さまざまな木材が積まれ、天井からは愛らしい猫のモビールがゆらゆら。今回取材でお邪魔したわたしたちを、土屋さんとSUIMINさんが温かい笑顔で出迎えてくださいました。

本日はお時間をいただきありがとうございます。出番を待つ木材たちに、ふと見上げると揺れるモビール……本当に素敵なアトリエですね。

土屋さん
こちらこそありがとうございます。ここは普段、自分の作業場として使いつつ、ワークショップを開いて皆さんに木彫りを楽しんでもらう場所でもあるんです。今日はよろしくお願いします!

SUIMINさん
よろしくお願いします!わたしもこのアトリエの雰囲気がすごく好きで、いつもついつい長居しちゃいます(笑)。

画材屋の記憶と、ベッドの上で泣いた日。それぞれのルーツ

お二人が現在の作家活動に至るまでのルーツを教えてください。土屋さんは昔からものづくりがお好きだったのでしょうか?

土屋さん
はい。実家が群馬で写真スタジオを営んでいて、その半分のスペースで画材も売っているというちょっと変わった環境でした(笑)。実家には工具や道具もたくさんあったので、子どもの頃からいろいろとつくる環境があったんです。ちまちましたものをつくったり、特に手の中で小さな立体をつくることがずっと好きでしたね。高校、大学でも様々な素材や技法にすこし触れる機会がありましたが、その中でも木を彫ることは好きでした。

これまで本多絵美子さんのワークショップで制作された木彫り作品がずらり

土屋さん
彫刻家・本多絵美子さんのワークショップに参加したことをきっかけに、「やっぱりわたしはこういう手作業が好きだな」と再確認して。その後「とりあえず作品を5個つくってminneに並べてみよう」と販売を始めたのがスタートでした。ありがたいことにすぐminneさんに取り上げてもらえて、そこからオーダーが続くようになりました。

SUIMINさんはいかがですか?

SUIMINさん
わたしはSNSで偶然見かけた刺繍の本(樋口愉美子さんの著書)の表紙がすごく素敵で、「こういうのをつくれたらいいな」と思ったのが最初のきっかけです。でも当時は会社が激務すぎて、全く時間がなくて。その後、会社を辞めたタイミングで体調を崩してしまって、全身の関節が痛くてベッドから動けない時期があったんです。その時、「手だけは動くから、刺繍やってみるか」と、あの時ブックマークしていた本を思い出して始めました。元気になってから母とハンドメイドのイベントに行って、「わたし、やっぱりこういう世界が好きだったんだ」と思い出したのも大きかったですね。

そこから、今や大人気のSUIMINさんの「猫」の図案はどうやって生まれたのでしょうか。

SUIMINさん
実は最初、わたしが好きなフリーハンドのゆるくて素朴なイラストみたいなものを描きたかったんです。でも、絶望的に描けなくて……!1週間そこらで描けるわけないのに、悔しくてベッドの上で大暴れして泣きました(笑)。結局、「わたしは線がはっきりしたイラストしか描けないんだ」と諦めて、うちにいた猫をモデルにして描き始めたのが、今のSUIMINの猫の始まりです。

硬い木は「やわらかい」。相反する素材が惹かれ合う理由

硬い「木」とやわらかな「糸」。一見まったく異なる素材を扱う二人が惹かれ合い、ともに作品を生み出す面白さや、お互いのものづくりに対する深いリスペクトとは?

お互いの作品の第一印象や、惹かれたポイントを教えてください。

SUIMINさん
初期から土屋さんの木彫り作品のファンでした。媚びないかわいさと優しい空気感があるところに惹かれたんです。わたしの「糸や布」と違って、木彫りは「立体」ですよね。わたしは現実的な構造よりも「その角度でのかわいさ」を優先して図案を描いてしまうので、どの角度から見てもかわいらしさが出るように彫り上げる土屋さんの技術は、本当にすごいなと思っています。

土屋さん
わたしは、木は硬いというより「やわらかい」イメージを持っているんです。「wooden fur(木のふわふわ)」という屋号の通り、木の持っているやわらかさや可変性(加工のしやすさ)が好きで。木彫りをやるようになり、彫刻刀がすぐそばにある環境になったら、ちょっとした容器の蓋や、なくした部品などもささっとつくれるようになって、木は加工しやすい素材(=やわらかい)とより感じるようになったと思います。糸や布のやわらかさと、違いよりも「似ているところ」に魅力を感じているのかもしれません。

土屋さん
SUIMINさんにしか出せない魅力だと感じるのは、刺繍の正確で緻密な美しさと、SUIMINねこの「アイコンとしてのオリジナリティと力強さ」ですね。パッと見て「SUIMINの猫だ!」とわかる独自性が本当にすごいなと思っています。

「お任せ」から生まれる奇跡。平面の猫が立体になるまで

SUIMINさんの飼い猫をもとに土屋さんが制作された木彫り作品。

コラボ作品についてお聞きします。SUIMINさんの「平面の猫(刺繍やイラスト)」を、土屋さんが「立体の木彫り」に翻訳する過程で、一番気をつけていることは何ですか?

土屋さん
「わたしが受け取るかわいさをそのまま再現させること」です。平面だったときのかわいさが、立体になってもそのまま感じられる形にすること。立体になるとどうしても背中や足元など、細部の情報が増えてしまうので、結果的にデフォルメをして、かわいさの兼ね合いを探す感じです。難しいのはやっぱり顔のバランスですが、手先足先をぽってりと彫るのは楽しいですね。

SUIMINさんは、ご自身の平面のイラストが、土屋さんの手によって立体になったのを見た時、どんなお気持ちでしたか?

SUIMINさん
「えびちゃん(エビの握り寿司に手足が生えているキャラクター)」を木彫りでつくってもらったときは本当に感動しました!実は自分でも、この足がシャリから生えてるのかネタから生えてるのか、立体の構造がよくわかっていなくて(笑)。


土屋さん
あれは、エビの尻尾と足で上手く支え合って自立するように、すこし手の角度を変えたりしてバランスを計算したんです(笑)。SUIMINさんのイラストを元に四方から見た図を描き起こして、そこから彫り始めました。

SUIMINさん
そうなんです!土屋さんは「ここはどうなってますか?」とか細かな点は一切聞いてこないんですよ。自分なりに解釈してつくってくれて、それがわたしの想像と見事に一致して、さらにふわっとした優しい立体になって現れるんです。

SUIMINさん
不思議なことなんですが、土屋さんとは求める「仕上がりのレベルや質感の住所」が同じご近所さん、という感覚があります。例えばコラボで時計をつくった時も、工業的すぎる金具は嫌だなと思っていたら、土屋さんが自然とパーツを探してきてくれたり。だから、何も言わなくても安心してすべてお任せできちゃっています。

土屋さん
SUIMINさんのねことその世界観は、耳の位置と目鼻口がそれであればすべて受け入れてくれるような度量の深さがあるので、「自由にやって大丈夫!」という安心感があるんですよね。違ったらちゃんと言ってくれるという信頼関係もあるので、のびのびとつくらせてもらっています。

大人も「つくる楽しさ」を。ものづくりへの深い愛

お二人は一緒にワークショップなども開催されていますね。取材中も、木を削る体験の話でとても盛り上がっていました。

土屋さん
そうですね。わたし自身、図工の時間がどんどん減っている今の状況にもやもやしていて。大人になっても「わたしなんて不器用でつくれない」と諦めてしまう人が多いのがもったいないなと思うんです。木を彫るってすごく没頭できるし、やってみると意外とできる。上手じゃなくても、人生の中に「つくる楽しさ」を持っていることはすごい大事なことだと思うんです。だから、ワークショップを通じて、大人も子どもも「つくるって意外とハードルが低いんだな」って感じてもらえたらうれしいですね。

SUIMINさん
土屋さんが木を削る楽しさを教えてくれるおかげで、参加者さんもみんな笑顔になって帰っていくんです。一人では絶対につくれなかった「木」の作品や、時計、モビール、こけしなどのプロダクトが土屋さんのおかげで誕生して、毎回新鮮な驚きがありますね。

いつか「間借りカフェ」も?これから二人で企む、わくわくする未来

アトリエの近くにある和菓子屋「菓心かめだや」さんがつくった猫の練り切り

お二人は今後、一緒にやってみたい企画などはありますか?

SUIMINさん
いつか二人で、間借りカフェみたいな空間をつくれたらいいなと話しているんです。わたしたちの作品を置いたりして、お客さんにお茶を楽しんでもらえるような場所をやりたくて。今日のインタビュアーののこさん、カフェで働いていたことがあるって聞いたので、もうオペレーションのヘルプで呼ぼうって勝手に企んでました(笑)。

土屋さん
SUIMINさんが主体でいろいろ考えてくれていて、わたしは「楽しそう!」って横でやいのやいの言っているだけなんですけどね(笑)。でも実現したら絶対素敵だなと思っています。

ええっ、わたしですか!?(笑)お二人の世界観が詰まったカフェやイベント、絶対に素敵ですね!カフェの話はいつか実現したらうれしいですね。

さらに、お二人のコラボ作品から生まれた「こけし」が、なんとカプセルトイになるという驚きのニュースも伺いました!

SUIMINさん
そうなんです!わたしたちがコラボでつくった猫のこけしが企業さまの目に留まって、カプセルトイとして商品化されることになったんです。以前、大阪の心斎橋で展示をやった時、自分好みに絵付けをしていただくワークショップのために用意したのがこけしの始まりです。それがカプセルトイになって全国に並ぶなんて夢みたいです。

※取材協力:株式会社コトフル ※写真は開発段階のものであり、実際の商品と異なる場合があります。また、発売時期等は未定です。

土屋さん
もともとは自分たちで3Dプリンタを使って制作していた作品だったんです。その3Dデータを企業さんにお渡しして、そこから量産化していただく形で進んでいます。自分たちの手仕事から生まれたキャラクターが、3Dプリンタという最新技術を経て、さらにカプセルトイという形に変貌して全国の方に届くなんて、なんだか不思議でワクワクしますね。

SUIMINさん
あの展示の時はクタクタになったけど、本当に楽しかったですね。これからも、展示や新しいグッズ開発など、自分たちが「楽しい」と思える空間やものづくりを一緒に企んでいけたらいいなと思っています。

大切にしてくれる人へ、ゆっくり届けたい。「抽選販売」への思い

冒頭でも触れましたが、今回のコラボ作品はminneの新機能「抽選販売」で販売されます。この形式を選ばれた理由を教えてください。

土屋さん
先着販売だと、どうしてもネットで素早く買うのが得意な方や、販売開始の時間にスマホの画面をぴったり見られる方に偏ってしまいますよね。わたしたちが一番願っているのは「作品を大切にしてくれる人」にお届けすることです。

土屋さん
限定品を急いで買うのが苦手な方や、お仕事や家事で忙しい方にも平等にチャンスがある「抽選販売」は、ずっと欲しかった機能でした。お客さまの幅がぐぐっと広がって、本当に欲しいと思ってくださる方へゆっくりお届けできるのがうれしいです。

SUIMINさん
わたしも個展などでは抽選形式を取り入れていたので、ネット販売でもあせらずゆっくり検討してもらえる選択肢が加わって本当にありがたいです。時間をかけてつくった思い入れのあるコラボ作品たちなので、お客さまにもご自身のペースでじっくりと作品を見つめて、楽しんでお迎えいただけたらうれしいですね。

お互いの才能を認め合い、心から「ものづくり」を楽しむ二人の空気が混ざり合うアトリエ。wooden furさんとSUIMINさんの手から生み出された、ヘンテコで愛おしいコラボ作品たちを、ぜひこの機会にじっくりとご覧ください。

wooden fur×SUIMIN 抽選販売のご案内

本記事の公開を記念して、minneにてお二人の貴重なコラボ作品の抽選販売を実施いたします!
木彫り立体作品や時計などのコラボ作品。お二人の感性が重なり合った見逃せないアイテムが並びます。また、それぞれのショップでは個人で制作された作品も数量限定で販売されますので、お見逃しなく。
minneの新機能「抽選販売」を利用しておりますので、早押しを気にする必要はございません。期間中にご自身のペースでじっくりと作品をご覧いただき、ご応募ください。

抽選受付期間:2026年5月22日(金) 12:00 〜 6月4日(木)23:59
抽選発表:2026年6月5日(金) 8:00
販売場所:
・コラボ作品はこちら
https://minne.com/@tomopeta
・wooden furさんのショップはこちら
https://minne.com/@k10ko
・SUIMINさんのショップはこちら
https://minne.com/@tomopeta

ぜひ、あなただけのお気に入りの子を見つけてみてくださいね!


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