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【連載】憧れの再現レシピ「映画 アメリのクリームブリュレ」

映画に登場する食べ物には不思議な魅力があります。「いつかわたしも食べてみたい」そんな気持ちにさせてくれるのです。映画に登場する食べ物に強い憧れを抱くminneのカメラマンがそっくりに再現する連載企画。今回はフランス映画「アメリ」のクリームブリュレに挑戦です。

アメリで目にとまるクリームブリュレ

アメリを初めて見たのはいつだっけ...。それもそのはず、調べてみると映画「アメリ」が公開されたのは2001年で今から20年も前になるんです。主人公は妄想好きのアメリ。かわいらしいユーモアのあるいたずらを仕掛け、周りの人を幸せにしていくお話。見終わった後は心がほっこりするような気分になれる映画です。

最初にこの映画を観た時、登場する小道具や赤や緑を基調とした世界観がとってもかわいくて、お話よりもそちらにばかり目がいってしまいました。
その中でほんのすこしだけ登場するのが「クリームブリュレ」 。クリームブリュレのお焦げをパリパリっと割ることがアメリの楽しみとして紹介されます。この一瞬だけ登場するクリームブリュレがなんともおいしそうなこと。お焦げを割る音と中から出てくるクリームを見て、「あぁ、クリームブリュレが食べたい」と何度思ったことでしょう。

クリームブリュレは映画のキーアイテムになるわけでもなく、ほとんどお話には関係ないのですが、この一瞬登場する絵力は凄まじく、世界中でクリームブリュレ旋風が巻き起こったとか...。改めて食べ物が映画に与える影響は大きいのだなぁと感心してしまいます。

この「アメリ」のクリームブリュレが食べてみたい!最近映画を見返して改めてそう思ったのですが、近所のケーキ屋さんやカフェでは売ってません。
それならば自分で作ってしまおうと、今回はクリームブリュレに挑戦です。

レシピと一緒に作り方のコツをご紹介するので、ぜひみなさんもアメリのようなかわいらしくもちょっとほろ苦なクリームブリュレに挑戦してみてください。

クリームブリュレに必要な材料

材料

卵黄:3個
生クリーム:200ml
牛乳:100ml
バニラビーンズ1/2個
グラニュー糖:40g
カソナード:適量(グラニュー糖でも代用可能です)

直径10センチほどのココットで約3〜4個のクリームブリュレを作ることができます。
鍋やボウルの他にガスバーナーがあるとパリッとした焦げ目をつけることができますよ。

クリームブリュレの作り方

生クリームと牛乳を温める

最初にバニラビーンズをさやから取っておきましょう。包丁の背を使ってこそげ取るときれいに取れます。

ホーローなどの鍋に生クリームと牛乳、バニラビーンズとさやを入れ、沸騰直前まで温めます。

卵とグラニュー糖を混ぜる

ボウルに卵とグラニュー糖を入れ、泡立て器でよく混ぜます。

温めた生クリームと牛乳をすこしずつ加え、泡立て器でかき混ぜます。

全て混ぜ合わさったら一度ザルでこしましょう。

容器に注ぎ、オーブンで焼く

ココットなどの容器に、バニラビーンズが均等になるようにすこしずつ順番に流し入れます。
バットに容器を置き、半分ぐらいの高さまで湯を張ったら、110度に予熱したオーブンで30分から40分ほど焼いていきます。

容器の中のクリームがふるふると振れれば焼き上がりの目安です。荒熱を取ったら冷蔵庫で半日ほど冷やしましょう。

ガスバーナーで焦げ目をつける

表面にカソナードを小さじ1杯ほど振り入れ、容器をかたむけて均等になるようにします。

ガスバーナーで表面を一気に溶かして焦げ目をつけていきます。
焦げ目のつけ方がすこし難しいですが、バーナーを常に動かして全体に均一に焦げ目をつけることを意識してみてください。
しっかりと焦げ目が着いたら冷蔵庫で10分ほど冷やし、表面をパリパリっと固めたら完成です。

ガスバーナーがないときは

ガスバーナーを使わなくてもカソナードを振って100度のオーブントースターで表面を焼くことで代用できます。焼きすぎると中が固まってしまうので、気をつけてくださいね。

憧れのクリームブリュレ をいただきます。

しっかりとした焦げ目をつけて、見た目はアメリのクリームブリュレを再現できたのではないでしょうか?

アメリのようにスプーンで叩くとパリパリッときれいにキャラメリゼが割れました。
中から顔を出したクリームと一緒にいただきます。

香ばしい香りとほろっとした苦さ、クリームの甘味が絶妙です。
ほっぺたが落ちそうなほどうっとりしていると、口の中でバニラビーンズの香りが広がり、後を引きます。

アメリを観ながらこのクリームブリュレ を食べたらより幸せな気持ちになれること間違いなしです。ぜひみなさんも試してみてくださいね。


映画の中の食べ物には不思議な魅力があります。
さて次はどの映画の食べ物を作ろうかな。次回もお楽しみに。

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文・撮影/真田英幸

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