ちょっと大人な味「いちじくジャムの作り方」

夏から秋にかけて旬を迎える果物「いちじく」。ひと手間加えてジャムにすると、さらにおいしく、長くたのしむことができます。今回はシンプルな材料で簡単にできるいちじくジャムのレシピをご紹介します。

柔らかい果肉に大人な風味

「これはきっと好きじゃない味だな」と、小さい頃はなぜか食わず嫌いが多かったのですが、大人になると嫌い嫌いと言ってもいられず、食べなければいけないシーンに遭遇します。
そんなとき「あれ、こんなにおいしかったんだ」と気づくことがあるのですが、いちじくもその中のひとつ。大人が食べる果物というイメージで、小さい頃は手もつけなかったのですが、大人になるとこのちょっと他にはない風味がクセになるのです。

そんないちじくをジャムにしたら、どんな味わいを楽しめるのでしょう。今回は旬のいちじくを使って、簡単に作れるジャムに挑戦します。

今回も作り方のコツをご紹介するので、ぜひ皆さんも一緒に秋の夜長を楽しみながらジャム作りに挑戦してみてください。

いちじくジャム作りに必要な材料・道具

材料はいちじくとグラニュー糖に、レモン汁のみ。グラニュー糖はいちじくの30%〜40%の量を用意してください。
今回はいちじくを2パック分約500グラム用意しました。少し大きめのビン2つ分のジャムができあがります。

レモン汁はクエン酸の働きによって、ジャムの色味をより鮮やかに見せてくれます。ペクチンによってとろみも増しますよ。

材料の他に鍋と木べら、ジャム瓶の道具も忘れずに。鍋は必ずステンレスやホウロウといった、酸に強い素材のものを使ってくださいね。

いちじくジャムの作り方

瓶の下準備をする

まずは準備からです。ジャムを作る際は、あらかじめビンを煮沸消毒しておきましょう。
これはジャムを保存する際にカビや菌が発生するのを防ぐためです。

鍋にビンと蓋を入れ、しっかりと浸かるほどの水を入れたら沸騰させます。
5分経ったら鍋から取り出し、しっかりと乾かします。これで煮沸消毒は完了です。
沸騰してからビンを入れると、急激な温度変化でビンが割れるので気を付けてください。蓋は変形しやすいので少し早めに取り出しましょう。また、やけどには十分注意しましょう。

いちじくの皮をむきカットする

それではジャムを作っていきます。
まずいちじくを軽く洗い、ふきんやキッチンペーパーで水気を拭き取ります。

次にいちじくの皮を剥いていきます。ヘタ部分に爪で力を入れて下方向にひと剥きします。
そこから徐々に左右に皮をできる限り薄く剥いていきましょう。

皮は少し残ってしまっても大丈夫です。柔らかい皮はそのまま食べることもできるため、ジャムにも入れることができます。少しだけ渋みが出ますが、よりいちじくらしさを感じることができますのでお好みで試してみてください。

1つを4等分にカットしましょう。

鍋に材料を入れる

鍋にいちじくとグラニュー糖を入れます。さっと鍋を振るとグラニュー糖が全体にまんべんなく行き渡ります。

そのまま10分〜20分ほど待ち、浸透圧でいちじくから水分が出るのを待ちましょう。時間がない方は待たずに次の工程に取りかかっても大丈夫です。

いちじくを煮込む

水分が出てきたら、絞ったレモン汁を入れて鍋に火をかけます。
少し弱めの中火で木べらを使い、いちじくをつぶしながらよくかき混ぜて煮ていきます。

15分ぐらい煮詰めていくと灰汁が出てくるのでその都度こまめに取っておきます。

弱火にしたらさらに15分ほど煮詰めるとしっかりとした色味ととろみが出てきます。
お好みの固さになったら火を止めましょう。
冷めるとさらに固まってしまうので煮込む時間に少し注意が必要です。お好みの固さの少し手前で火を止めるといいでしょう。

煮込んだジャムをビンに移す

そのままビンに移します。火傷をしないように注意してください。

すぐに食べず長期保存する場合はビンの蓋をしっかり閉め、逆さにしましょう。
逆さまにすることで、カビを防げます。
しっかりと冷ましたらいちじくジャムの完成です。

いちじくジャムを上手に作るコツ

いちじくを煮込んでいる間はとにかく焦げないよう、常にヘラでかき混ぜるようにしましょう。混ぜ続けることでとろみ具合も分かるので成功しやすくなりますよ。

また、今回は果実を大きめにカットしてジャムを作りました。大きめにすることでより果実感を味わうことができます。ただ細かく切ることでいろいろなパンや料理、お菓子に合わせやすくなるのでお好みに合わせて調整してみてください。

いちじくジャムに合わせるこだわりのカンパーニュ

せっかくなのでminneで、いちじくジャムと相性抜群のパンを取り寄せてみました。
今回お取り寄せしたのはラパンノワールくろうさぎさんの「カンパーニュ」。

自家培養のレーズン酵母と国産小麦を使用したこだわりのカンパーニュ。直焼きのため小麦の香ばしさがしっかりと香ります。
早速いちじくのジャムにクリームチーズと合わせていただきました。

甘みの中にもしっかりといちじくの香りと風味が感じられるジャムは、ハード系のパン特有のカリッともちっとした食感とよく合います。これはおやつだけでなく、お酒や食事と一緒にいただきたい、まさに大人の味ですね。

今回はカンパーニュの他に「パン・オ・ノア」という全粒粉とライ麦粉入りのよりハードな生地にくるみが練りこまれた贅沢なパンを紹介していただき、こちらもいただきました。
カンパーニュよりも、さらに固めのハード生地にザクザクとしたくるみの食感でとても食べ応えのあるパンです。少しトースターであぶり、いちじくジャムを乗せればより甘味を感じることができますよ。こちらもおすすめです。

いちじくジャムのアレンジレシピ

今回のいちじくジャムはパンに乗せたり、料理に添える以外にソーダと割るのもおすすめです。まだまだ暑さの残る昼過ぎにソーダと割れば、いちじくジャムの爽やかな風味が口の中いっぱいに広がりすっきりとしますよ。

ジャムをプレゼントする際のひと工夫

またジャムをプレゼントする際は瓶のフタにお気に入りの布のハギレをかぶせ、紐で結べばとってもかわいい見た目になります。ぜひ試してみてください。

今回のジャムは未開封で約1ヶ月ほど保存することができます。開封したものや砂糖の分量を少なくした方は早めに食べ切るようにしてくださいね。

1年中、どこにでも並んでいるジャムだからこそ、自分で果物を選ぶところから始めるとより特別なものになります。
まさに手作りの醍醐味を感じられるそんな魅力がたくさん詰まっているのですね。

さて次の季節にはどんなジャムを作りましょう?
また季節が変わるころ、お会いしましょう。

執筆・撮影/真田英幸