ナツの指先はいつもきれいだ。 退屈な数学の授業に頬杖をついているときも、鏡の前で唇をつきだしてメンソレータムのリップクリームを塗っているときも、ナツの指先はネイルエナメルで輝いている――。
高校二年に進学した純子は、斜め前の席のナツに恋をする。ナツには社会人の恋人、モリモトサンがいた。 17歳、セーラー服。 たったひとつが欲しくて、すべて壊してしまう。
ナツの指先はいつもきれいだ。 退屈な数学の授業に頬杖をついているときも、鏡の前で唇をつきだしてメンソレータムのリップクリームを塗っているときも、ナツの指先はネイルエナメルで輝いている――。
高校二年に進学した純子は、斜め前の席のナツに恋をする。ナツには社会人の恋人、モリモトサンがいた。 17歳、セーラー服。 たったひとつが欲しくて、すべて壊してしまう。