蒸気の国の古宿で魔女を待っていた少女は、部屋の隅で鈍く光る玉を見つけた。
中には歯車が並んでおり、少しずつ回っていた。
まるで時を刻むように。
少女が手の上に置いて眺めていると、突然玉は自ら動きだした。
ビックリして、取り落としてしまう。
ボスンッと布団の上に落ちた玉は、モゾモゾと変形し8本の足を持つ、クモの姿になったのだ。
少女が手を出すと、クモは器用にその手の上で踊りだす。
魔女がずっと帰って来ない為、ずっと退屈していた少女にとって、姿は奇妙なクモだったとしても、とても素敵な友達に思えた。
蒸気の国の古宿で魔女を待っていた少女は、部屋の隅で鈍く光る玉を見つけた。
中には歯車が並んでおり、少しずつ回っていた。
まるで時を刻むように。
少女が手の上に置いて眺めていると、突然玉は自ら動きだした。
ビックリして、取り落としてしまう。
ボスンッと布団の上に落ちた玉は、モゾモゾと変形し8本の足を持つ、クモの姿になったのだ。
少女が手を出すと、クモは器用にその手の上で踊りだす。
魔女がずっと帰って来ない為、ずっと退屈していた少女にとって、姿は奇妙なクモだったとしても、とても素敵な友達に思えた。