赤の王国を目指して別れ難い相棒と旅した リク。
おしりドールオーダーでお作りしました。
★リクについて★
身長14cmほどのおとこのこ
手のひらにマグネット入り
誕生秘話などはこちら
https://goo.gl/8LHNVR
★リクのちいさなおはなし★
リクは空高く持ち上げられていました。
両腕を優しく、しかししっかりと掴んだ黒い足の裏は、
鋭い爪のある武骨な形とは裏腹に柔らかく温かでした。
「ねえ、バーレ。僕たちどこへ向かっているの」
バーレと呼ばれた真っ黒なカラスは、泥まみれになったリクを一瞥してから
ぶっきらぼうに言いました。
「赤の王国。そこは暖かく穏やかな国で、食べ物が豊富だそうだ」
上目遣いで見つめるリクは、さっきまでジャングルのぬかるみにハマって動けなくなっていたのです。
リクは不思議な子猫でした。どこで生まれてどこから来たのか覚えておらず、
そのくせ持ち前の明るさによって多くの人を魅了し、手厚く庇護されるのでした。
バーレはリクを運ぶ途中で、たくさんの話を聞きました。
カエルとの寝泊りは意外と快適だったこと、ハチドリに花をプレゼントされたこと、光るキノコはああ見えておいしいこと…。
リクは小さいながらも一人でこれまでを乗り越えてきたようです。
腕の細さの中に、逆境をも楽しんで味方にする逞しさを感じました。
ですが隠されたさみしさを思うと掴む手に力がこもります。
バーレとリクは幾晩か共に過ごしました。
夜は羽根の下にリクを囲って眠り、朝日とともに空へ昇って国を目指しました。そしてついに「赤の国」にたどり着いたのです。
「リク、あとは自由に生きるがいい」リクはバーレの黒い羽根にほほを寄せました。
「行っちゃうの、バーレ。僕たちずっと一緒だと思ってたのに」
バーレはリクの頭を優しく啄んだ後、また会おうと目を優しく伏せて颯爽と去っていきました。
リクはミィミィ子猫のままで泣き出しました。
その声を聞きつけて駆け寄ってきたきれいな女の人に、
優しい微笑みで抱き上げられたリクはやっぱりミィミィ泣きました。
その後リクが赤の国の第二王子として正式に迎えられたのに、それほど時間は要しませんでした。
不自由ない暮らしの中、リクは空を毎日眺めています。
バーレと旅した幾らかの晩を、リクは大事に思っているのです。
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リクは空高く持ち上げられていました。
両腕を優しく、しかししっかりと掴んだ黒い足の裏は、
鋭い爪のある武骨な形とは裏腹に柔らかく温かでした。
「ねえ、バーレ。僕たちどこへ向かっているの」
バーレと呼ばれた真っ黒なカラスは、泥まみれになったリクを一瞥してから
ぶっきらぼうに言いました。
「赤の王国。そこは暖かく穏やかな国で、食べ物が豊富だそうだ」
上目遣いで見つめるリクは、さっきまでジャングルのぬかるみにハマって動けなくなっていたのです。
リクは不思議な子猫でした。どこで生まれてどこから来たのか覚えておらず、
そのくせ持ち前の明るさによって多くの人を魅了し、手厚く庇護されるのでした。
バーレはリクを運ぶ途中で、たくさんの話を聞きました。
カエルとの寝泊りは意外と快適だったこと、ハチドリに花をプレゼントされたこと、光るキノコはああ見えておいしいこと…。
リクは小さいながらも一人でこれまでを乗り越えてきたようです。
腕の細さの中に、逆境をも楽しんで味方にする逞しさを感じました。
ですが隠されたさみしさを思うと掴む手に力がこもります。
バーレとリクは幾晩か共に過ごしました。
夜は羽根の下にリクを囲って眠り、朝日とともに空へ昇って国を目指しました。そしてついに「赤の国」にたどり着いたのです。
「リク、あとは自由に生きるがいい」リクはバーレの黒い羽根にほほを寄せました。
「行っちゃうの、バーレ。僕たちずっと一緒だと思ってたのに」
バーレはリクの頭を優しく啄んだ後、また会おうと目を優しく伏せて颯爽と去っていきました。
リクはミィミィ子猫のままで泣き出しました。
その声を聞きつけて駆け寄ってきたきれいな女の人に、
優しい微笑みで抱き上げられたリクはやっぱりミィミィ泣きました。
その後リクが赤の国の第二王子として正式に迎えられたのに、それほど時間は要しませんでした。
不自由ない暮らしの中、リクは空を毎日眺めています。
バーレと旅した幾らかの晩を、リクは大事に思っているのです。