夢のようにおぼろげな浅瀬に棲む ヤン。
★ヤンについて★
体長16.5cmほどのおとこのこ
★素材等★
手が曲がります。人魚タイプなので自立しません。
マグネットが手のひらに入っています。メモスタンドなどにも。
★ヤンのちいさなおはなし★
ヤンは、一番天国に近くて一番この世にも近い、
夢のようにおぼろげで優しく温かい浅瀬に棲む人魚です。
ヤンは時々、不意に落ちてくる小さな真珠集めに夢中で、
かすかに透けた不思議な真珠を大事そうに自分の寝床に持ち帰っては、
ふかふかの貝の舌でくるんで見守るのが日課となっていました。
ヤンの寝床には今、2つの真珠が眠っています。
時々揺り動いて転がる真珠は日に日にシャボンのように膨らんできて、
抱きかかえるほどの大きさにまでなっていました。
ヤンはいつものように丁寧に両手で抱きしめると、二つの真珠は静かに、
ヤンの呼びかけに応えるように早く瞬いたり、緩やかに瞬いたりしました。
こうなると真珠は成長をやめ、ある時ぷるりと揺れて
普段は穏やかな浅瀬に波の流れを呼び起こすと、ヤンの寝床から泳いで行ってしまうのです。
寂しい気持ちになりますが、泳いで行った後に聞こえる小さな楽しそうな笑い声を聞くたびに、
不思議と誇らしく満ち足りた気持ちになるのでした。
ヤンはそれから幾日もたたない間に地鳴りを聞きました。
浅瀬のはるか向こうから聞こえ、細かく水面が揺れています。
泡立った波は小さな泡になって舞い上がり、空のヴェールから虹の光が差し込んでいます。
波が向こうからやってきたのです!
ヤンは貝の舌から真珠を運び出し、泳いでいきやすいように広い浅瀬に二つの真珠を浮かべました。
ぷるぷると揺れる真珠ははしゃいだように瞬いて、ヤンのキスに喜んで応えます。
ヒヤリとした、いつもの波とは違う温度を感じます。
お別れの時間です。
二つの真珠は追い抜け追い越せ、元気よく泳いでいきます。
ヤンはそっと手を添えてしばらく一緒に泳いでいきました。
やがてヤンが水の冷たさに耐えられなくなるぎりぎりまで見送ると、
真珠は徐々に遠くなりやがて見えなくなりました。
楽しそうな笑い声がこの世界にこだましています。
ヤンは見えなくなった真珠の旅路を祝福するように波間で跳ね、
ほんの少し涙して浅瀬に戻っていきました。
夢のようにおぼろげな浅瀬に棲む ヤン。
★ヤンについて★
体長16.5cmほどのおとこのこ
★素材等★
手が曲がります。人魚タイプなので自立しません。
マグネットが手のひらに入っています。メモスタンドなどにも。
★ヤンのちいさなおはなし★
ヤンは、一番天国に近くて一番この世にも近い、
夢のようにおぼろげで優しく温かい浅瀬に棲む人魚です。
ヤンは時々、不意に落ちてくる小さな真珠集めに夢中で、
かすかに透けた不思議な真珠を大事そうに自分の寝床に持ち帰っては、
ふかふかの貝の舌でくるんで見守るのが日課となっていました。
ヤンの寝床には今、2つの真珠が眠っています。
時々揺り動いて転がる真珠は日に日にシャボンのように膨らんできて、
抱きかかえるほどの大きさにまでなっていました。
ヤンはいつものように丁寧に両手で抱きしめると、二つの真珠は静かに、
ヤンの呼びかけに応えるように早く瞬いたり、緩やかに瞬いたりしました。
こうなると真珠は成長をやめ、ある時ぷるりと揺れて
普段は穏やかな浅瀬に波の流れを呼び起こすと、ヤンの寝床から泳いで行ってしまうのです。
寂しい気持ちになりますが、泳いで行った後に聞こえる小さな楽しそうな笑い声を聞くたびに、
不思議と誇らしく満ち足りた気持ちになるのでした。
ヤンはそれから幾日もたたない間に地鳴りを聞きました。
浅瀬のはるか向こうから聞こえ、細かく水面が揺れています。
泡立った波は小さな泡になって舞い上がり、空のヴェールから虹の光が差し込んでいます。
波が向こうからやってきたのです!
ヤンは貝の舌から真珠を運び出し、泳いでいきやすいように広い浅瀬に二つの真珠を浮かべました。
ぷるぷると揺れる真珠ははしゃいだように瞬いて、ヤンのキスに喜んで応えます。
ヒヤリとした、いつもの波とは違う温度を感じます。
お別れの時間です。
二つの真珠は追い抜け追い越せ、元気よく泳いでいきます。
ヤンはそっと手を添えてしばらく一緒に泳いでいきました。
やがてヤンが水の冷たさに耐えられなくなるぎりぎりまで見送ると、
真珠は徐々に遠くなりやがて見えなくなりました。
楽しそうな笑い声がこの世界にこだましています。
ヤンは見えなくなった真珠の旅路を祝福するように波間で跳ね、
ほんの少し涙して浅瀬に戻っていきました。