哲学の無い個と社会-1

●哲学の無い個と社会-1 個人にとっても社会にとっても、あらゆる物事の意味（本質） が分からなければ歩むべき方向が分かりません。 なので 哲学的な問いを抜きに人生や社会を構築する事のリスクを 認識する必要が有るでしょう。 ■ 人生に起きやすいリスク 1. 成功しても「空虚」になる ・何のために生きるのか ・何が自分にとって善いのか ・成功とは何か こうした価値の定義が無いまま努力すると、目標は達成した のに満たされない 他人の基準で生きていたことに気づき、燃え尽き症候群に 陥りやすい。 2. 環境が変わると崩れる 哲学がない人生は、 会社、評価制度、流行、他人の期待に依存します。 それらが壊れた瞬間、 ・自己肯定感が消える ・判断基準がなくなる ・次に何をすればいいかわからなくなる 哲学は「人生のOS」。 無いと、外部環境が変わるたびにフリーズします。 3. 苦しみに意味を見出せない 哲学的問いがないと、 なぜ苦しむのか、耐える価値があるのかが分からず、 苦しみ＝無意味な損失になります。 結果として、 ・逃避・麻痺・他責に流れやすい。 ■ 社会に起きやすいリスク 1. 「手段」が「目的」を飲み込む 哲学がない社会は、数値と効率で動きます。 GDP、成長率、勝敗、生産性 これ自体は悪くありませんが問題は、 ・何のための成長か？ ・誰のための効率か？ が問われなくなることで、 手段（経済・技術・競争）が目的化します。 2. 弱者が「バグ扱い」される 哲学的基盤が弱い社会では、 ・生産性が低い ・役に立たない ・効率を下げる 該当者は存在がノイズとして扱われやすい。 高齢者、障害者、子ども、心を病んだ人 が切り捨てられる構造を生みます。 「人間とは何か？」を問わない社会の必然です。 3. 正しさが暴力に変わる 哲学なき社会では、多数派、勝者、強者の価値観が 自明の正しさになります。 その結果、 異なる価値観は排除、疑問を持つ人を敵視「空気」に 従わない者は罰せられる 問いがない社会ほど、同調圧力が強くなります。 ■ なぜ「問い」が重要なのか 哲学的問いは、答えを出すだけではありません。 ・立ち止まるため ・自動運転を切るため ・「本当にそれでいいのか？」と疑うためでもあります。 問いがあることで、 人生に「選択」、社会には「修正可能」になる。 ーーーー 哲学がないと ・人生は「他人の設計図」になる ・社会は「止まれない暴走機関車」になる 暴走、迷走する社会では人生の設計図は描きずらい、 哲学的な問いは原点に立つこと、進化の踊り場から 次階へ、ステップアップさせましょう！！