第2話 『はじめての あさ』
やわらかな ひかりが
はっぱを つつみこむ。
「おはよう、せかい。」
ちきゅうまるは
そっと めを ひらいた。
くうちゃんが
ころころ ころがってくる。
「おはよう、ちきゅうまる。
きょうのもり、きもちいいよ。」
すーっ。
かぜが とおっていく。
きの あいだを すりぬけて
ふたりの ほっぺを なでていく。
「この かぜ、なまえある?」
ちきゅうまるが たずねる。
くうちゃんは ちょっと かんがえて、
にこっと わらった。
「ぼくはね、これを“はじまりのかぜ”って よんでるよ。」
ふたりは しばらく
なにも いわずに
その かぜを きいていた。
あさの ひかりと、
やさしい かぜと、
はじまりの いっぽ。
それは とても ちいさな、
でも たいせつな
“イマココ”の きおく。
第2話 『はじめての あさ』
やわらかな ひかりが
はっぱを つつみこむ。
「おはよう、せかい。」
ちきゅうまるは
そっと めを ひらいた。
くうちゃんが
ころころ ころがってくる。
「おはよう、ちきゅうまる。
きょうのもり、きもちいいよ。」
すーっ。
かぜが とおっていく。
きの あいだを すりぬけて
ふたりの ほっぺを なでていく。
「この かぜ、なまえある?」
ちきゅうまるが たずねる。
くうちゃんは ちょっと かんがえて、
にこっと わらった。
「ぼくはね、これを“はじまりのかぜ”って よんでるよ。」
ふたりは しばらく
なにも いわずに
その かぜを きいていた。
あさの ひかりと、
やさしい かぜと、
はじまりの いっぽ。
それは とても ちいさな、
でも たいせつな
“イマココ”の きおく。