第5話 『みんな ちがって』
あるひ、ちきゅうまると くうちゃんは
もりのなかで ふしぎな いきものに であった。
ふわふわの みみ。
ふわりとした しっぽ。
すこし こわがりな おおきなめ。
「こんにちは。」
ちきゅうまるが やさしく はなしかけると、
いきものは もじもじしながら
ちょこんと おじぎをした。
「ボクは ちょっと かわってるって よく いわれるんだ……。」
くうちゃんは くびをかしげた。
「それって いいことじゃない?」
「え……?」
「ちがうってことは、すてきなことだよ。
ほかの だれにも まねできない そのままの きみなんだもん。」
ちきゅうまるは こくんとうなずいて、
そっと いきものの てを とった。
「ぼくも、ちょっと ふしぎって いわれることあるよ。
でも、それが ぼくだからって、おもうようになったんだ。」
もりのかぜが ふたりを やさしく なでる。
「ちがっているからこそ、
できることが あるかもしれないね。」
そう言うと、いきものの めが
すこし ほっとしたように ほころんだ。
ちがうって、いいこと。
そのままで、いいこと。
ふたりと いっぴきの
“イマココ”の たいせつな きづき。
第5話 『みんな ちがって』
あるひ、ちきゅうまると くうちゃんは
もりのなかで ふしぎな いきものに であった。
ふわふわの みみ。
ふわりとした しっぽ。
すこし こわがりな おおきなめ。
「こんにちは。」
ちきゅうまるが やさしく はなしかけると、
いきものは もじもじしながら
ちょこんと おじぎをした。
「ボクは ちょっと かわってるって よく いわれるんだ……。」
くうちゃんは くびをかしげた。
「それって いいことじゃない?」
「え……?」
「ちがうってことは、すてきなことだよ。
ほかの だれにも まねできない そのままの きみなんだもん。」
ちきゅうまるは こくんとうなずいて、
そっと いきものの てを とった。
「ぼくも、ちょっと ふしぎって いわれることあるよ。
でも、それが ぼくだからって、おもうようになったんだ。」
もりのかぜが ふたりを やさしく なでる。
「ちがっているからこそ、
できることが あるかもしれないね。」
そう言うと、いきものの めが
すこし ほっとしたように ほころんだ。
ちがうって、いいこと。
そのままで、いいこと。
ふたりと いっぴきの
“イマココ”の たいせつな きづき。