九尾の狐

ある日傷だらけの姿の村人がラボに訪れた。 手当てをしながら話を聞くと、どうやら妖が村に降りて来て悪さをしているらしい。 村近くの林の中に小さな祠が有り、そこでは狩猟は禁じられていると言う。 だがある日小さな狐の子を撃った者が居たのだとか。 その者は村に来たばかりの若者で村の掟を教えても聞く耳を持たなかったらしい。 おそらく守り神の怒りに触れたのだろう。 村へ案内してもらうと、怒り狂った大きな妖狐が暴れていた。 助手の幻獣くんに狐の子を探してもらい、治癒をして妖狐の元へ返し、撃った男には厳重な処罰を下す事、林や祠の警備を強化する事を約束すると、妖狐の暴走は止まり村に平和が訪れた。 妖狐は自身の有り余る妖力をもう暴走させたくない、何か方法は無いかと話してきたので、ラボに来ればいつか迎えに来てくれる方が現れるから、その方に加護の力として注いではどうかと提案した。 おい貴様、それはこの私が飼われるという事か？と複雑そうな感じだったが、ラボに来る事になった。 後日、村人から村は平和になって、あの男は罪を償った後追放され、守護は白い狐の子が代わりに就く事になったと話していた。 ラボに着いた妖狐はまだ少し不機嫌そうだが、きっと少しずつ心を開いてくれることでしょう🌸