格子と波、扇と花をはすかいに取り合わせたモダンアートな和着

デジタル迷彩、ということば。つい最近知ったのですが。 たぶん昭和後期でしょう、良い生糸を使って膨れ織に織られ、友禅で染められたれっきとした小紋着尺。 もちろんデジタル迷彩なんて言葉も存在しませんでした。 でもこの着尺を見たとき、ふと、なんて先進的！と。 美しき迷彩を想起させてしまうなんて、着物地を描く職人さんたちの絵心の寛容に感動してしまいます。 格子に青海波。連ねた扇や鼓までも細やかに描かれ、古来からの伝統的文様の約束を守りながらの超モダン。 色調が現代的なのでしょうか。 いえ、能装束の中にも、たまにこの小紋と似たような色遣いを見ることができます。 でも、軽くお能を超えて、新しい。 部屋着としても、ちょっとしたお出かけにも、モダンな着姿を演出してくれるアートフルな逸品です。 お洗濯はお水で。おしゃれ着専用洗剤をお勧めします。ドラム式の洗濯機でしたら、洗濯ネットにお入れくださって、やさしい水流で洗っていただければ、手洗いの必要もございません。色落ちは多少ございますが、洗うたびに鮮やかになる！とお思いください。洗濯の後は速やかに陰干し。アイロンは高温でお当てくださっても、膨れ織が消えることはありません。衣桁（いこう）という着物専用のハンガーをお使いになると、型崩れの心配がなく、干すときや収納にご便利です。ぜひ、呉服屋さんなどでお求めください。