秋の草花が垣根から咲きこぼれる撫子色のブラウス

撫子（なでしこ）色というより、石竹（せきちく）色のほうがより近いかもしれません。 石竹はナデシコ科のお花で、淡い紅色が撫子より少し強い、といった感じです。 色をお伝えするとき、当然のことながら色の名前の網羅された辞典を見るのですが、同じ名を持つ色であっても、本によって、少しづつ色目が違っていたりします。しかも、着物地のお色自体、う～ん、この色とこの色の中間くらいだと思う、なんてこともしょっちゅうですし。 正しい、本当のお色って、じゅうぶんにはお伝えしきれないことをどうぞお含みおき頂きたく存じます。 慶弔に重宝される色無地。このお生地は落ち着いたピンク色ですから、やはり慶事用に違いありません。 ご紋を入れると礼服になるのですが、もはや、そのような儀式ばった決まりも、ほんの一部のしきたりとして残るだけとなりつつあります。 素晴らしい織りの立派な着物地として尊びながら、あらゆるジャンルに仕立て変えて、着倒してしまいましょう。 濃い色のペンダントでも、パールの長いネックレスでも、受け止めてくれる懐深きブラウスです。 凝ったブレスレッドで手首を飾ったりして、あらゆるお集まりにお出かけいただきたく。 きっと目を惹く装いになると存じます。 お洗濯はお水で。おしゃれ着洗剤をお使いください。ドラム式の洗濯機をご使用になれば、洗濯ネットに入れてやさしい水流で洗っていただくと、ほとんど色落ちもございません。洗濯の後はすみやかに陰干しをお願いいたします。アイロンは高温で掛けていただくことをお勧めします。細かい霧の出る霧吹きをお使いになるのもきれいに仕上げるコツです。衣桁（いこう）という着物専用のハンガーは、型崩れの心配がなく、干したり収納に便利です。呉服屋さんなどでお求めいただければ幸いです。