「世界は夢を見るように」長編小説

長編小説216ページ　B6サイズ 地上最上階で、人間の記録を取る仕事をしている男の物語。 「夢の位置」という詩のあとに、 「ライフリング」「風音」「不思議ラジオ」「ソルジャー」「ファクトリー」と 五つの世界が繰り返される。 主人公がその五つの世界の中で、出会う人々と交流し、 自分の位置を知ることになる。 銃を磨く少年、ウェイトレス、着物を縫うお婆さん、窓拭きの男、真夜中にお菓子を作る隣の奥さん、そして、主人公の姉と弟。 ひとりぼっちで生きている男が、誰かと少しずつ触れ合い、どこかで助け合っていくという関係性を時間と空間をさまよいながら綴っていく。 「助け合いですかね？」 「でも、君をいつ助けることができるか分からない」 「べつに、お返しとか報酬とかを求めていませんよ」 「ありがとう」 「あ、いいですね、その言葉」 「その言葉、けっこう好きですよ」 　　　　　　　　　　　　　　　P167〜168より 詩人が描く ジャンルを越えた境界解体文学をよりファンタジックに表現した新しい文学 「スリップストリーム・ファンタジー」をお楽しみくださいませ。