花群の朝露

花・錵の作品をご覧頂きありがとうございます。 本作品は、朝露を纏う小花をイメージして製作しました「花群の朝露」です。 ＊作品解説～技術編～＊ ●本作「花群の朝露」は、使用するチェーン、留め具、一部の花型部品を全て銀で手作りしています。 ●小さな丸玉が特徴的なシルバーチェーンは、細い銀線を溶かし、ロウ付けしながら一つずつ繋げています。ガラスビーズがセットされているチェーンも、銀線を溶かし、ビーズをセットしながら一つずつ繋げています。極力連結部分が目立たず、ガラスビーズを通した時にワイヤーやテグスで繋げているような印象の方法を考えて作品に反映させました。 ●留め具は取り外しが容易な差し込み式を採用し、留め具の両側にスイベルを設けてチェーンの捻れを軽減させています。また、留め具に使用した銀板は粒状の銀から溶解、鍛金、切削して製作しており、脱着を繰り返しても留め具が緩み難い作りになっています。 ●使用しているガラスビーズは市販品ですが、洗浄と塗装の剥離を行い、銀部品が変色した際も簡単にお手入れができるようにしました。 ●三つセットされている直径約六ミリの花型部品は、一部を可動式にしてチェーンの揺れに応じて動くようにしています。また、中央の花型部品は中心部に赤色ガラスを爪留めで固定しています。 ＊作品解説～思考編～＊ ハンドメイドだからできる事って何だろう？と、考えてたどり着いた答えの一つが本作「花群の朝露」です。 誰でも簡単に入手できるガラスビーズと銀線を使って、じっくり時間を掛けて、たっぷり気持ちを込めて、一つ一つ丁寧に作れば、その作品はきっと掛け替えのない宝物になる。必要な技術や知識を少しずつ覚えて、何度も失敗を繰り返して、悔しい気持ちもバネにしてちょっとずつ成長していく。上手くいかなかった経験が、上手くいった時に糧だったのだと気付く。達成感と充実感が心を豊かにする。それこそがハンドメイドの醍醐味なのではないでしょうか。 好きで始めた事なので全て独学ですが、これからも失敗を繰り返しながら少しずつ成長していきたいと考えています。 ハンドメイド大賞2016