牡丹灯籠 お露のスカーフ

《牡丹灯籠 お露》 中国の昔話からインスピレーションを得て三遊亭圓朝によって落語の演目となった、「牡丹灯籠」をテーマにしています。 牡丹灯籠には足のある幽霊が登場します。 彼女は名前をお露ちゃんといい、恋人のたましいを手に入れるために夜な夜な歩いてやってくる、たくましくヤバい女の子です。 ―――――――――――――――――――――――― 【価格】18,700円 【素材】シルク 100％（ドライクリーニング推奨） 【サイズ】100cm×100cm ―――――――――――――――――――――――― たくさんの足が欲しいものを求めてステップを踏んでいる柄です。 女の子たちはめいめい気に入りの靴と靴下を履いています。 おにぎりと目玉焼き柄、髪がめちゃくちゃ多い人の柄、さよなら柄、などなど。 中心に牡丹がひらひらしています。 スカーフの四隅はひとつずつ違う図案です。ふたりの人物と、mon・you・moyoのロゴマーク、行きたい場所を示す指が花びらに飾られています。 三角形のロゴマークと三角形の箱でお届けします。 ―――――――――――――――――――――――― 【牡丹灯籠】 あるところに恋があった。男女の恋だ。男を新三郎、女をお露という。 ふたりのデイトはいつも夜だった。少女は毎晩恋人の部屋へ通った。幸福な夜だった。 彼女は下女のお米に付き添われ、愛する男のもとへ向かう一歩一歩をうっとりと進んだ。 しかし、すばらしい恋物語はある日突然中断される。 いつものように彼の家の扉に手をかけると、それは少しも開こうとしなかった。 扉には魔よけの札が貼ってあった。それは断固として彼女の前に立ちふさがり、一歩も愛の進入を許さない。少女は幽霊なのだった。 新三郎がひとりで頭蓋骨と睦みあっているのを目撃した家の者によってそれは暴かれ、このままでは新三郎が取り殺されると騒ぎになり、ふたりは引き裂かれた。 これは正確ではない。悲しい運命に引き裂かれたのではなく、男が自ら拒絶を選んだのだ。愛は確かにそこにあったのに。 「ぜんたい、こんなひどいことってある？」 恋人よ、君のためなら命も惜しくないって言わなかった？永遠を誓わなかった？それは私の死ひとつで崩れ去るほど脆弱だった？ お露は死を信じなかった。自身のではなく、愛の死を。 私はあなたに会いたいし、手を握りたいし、接吻したい。だから私はあなたに会うし、手を握り、接吻する。お露は欲しいものを手に入れるため、歩き出した。 ああ、今夜も、彼女が来る。 下駄は駒下駄、鼻緒は闇夜、歩く姿は花牡丹、私はあなたを愛している。