陽向の藤　華玉

✿昔から世界で親しまれている藤、最近は漫画の影響でSNSで写真をアップされている方もとても増えています。振袖の女性に例えられるように優雅でいくつもの花が連なって咲くのが特徴的です。その花の形状から、家できれいに活けてみたいけど…飾るのは難しそうと思われている方も多いのではないでしょうか。 玄関、デスク周りや食器棚といった何か飾って季節感をだしたいけど、水気があるものや、手が触れて形が崩れやすく壊れやすいものを置きづらい所に、お勧めです。 　木製の球に、今までスケッチしてきた藤の絵をアクリル絵の具や染色材や岩絵の具で絵付けし、截金（きりかね）をほどこしたものです。仕上げにコーティングをしています。（※截金については下にまとめました。） お皿や布の上に配置して、さりげなく飾れます。ガラス瓶の中にいれると、コレクション感がでます。一見すると、有田焼のような…陶玉のような…七宝焼きのような…トンボ玉のような…感じですが、ステンドガラスっぽいねと言われる方もいます。撮影環境が和風なのですが、世界中で楽しまれている藤の花がモチーフですので、インテリアの和風洋風気にせず楽しんで頂けると思います。 大きさは存在感がありつつ、玄関などの限られたスペースにも飾りやすい直径８ｃｍの球形です。手のひらに収まるサイズ感です。占い師さんの水晶玉にはちょっと小さいぐらいだと思われます。 ✿藤の花には、たくさんの花言葉があります。花の優雅さや甘く強く惹かれる香りから、「恋に酔う」という花言葉があるそうです。この花言葉を作品イメージに今回は製作しました。恋に酔うように、作品に酔って頂ければ幸いです。 ✿オリジナルの化粧箱に入れてお送りします。 ✿截金（きりかね）とは　　 　奈良時代から続く伝統工芸の１つです。主に仏像や仏画をより華やかかつ荘厳にするための金箔をつかった装飾技術です。 　金箔を4~6枚焼き合わせ厚みをもたせた箔を鹿革の台の上で竹製の刃で1本1本丁寧に細く切りだします。膠（にかわ）と布海苔（ふのり）を混ぜた接着剤（天然素材のノリ）を含ませた筆と糸状に切った金箔をたらすようにつけた筆、二本の筆を両手に持って、のりで描いた線の上に金箔を置くように固定していき文様をつくっていきます。金彩と比べると、輪郭がシャープで金属らしい光沢感があるのが特徴です。この作品には、円が無数に連なることから良縁を願う七宝文様。魅力的な方には良いかたも悪い方も寄ってくるので魔よけの麻の葉模様を截金でいれています。