「これはまた随分と可愛らしい天体を作ったものだね」
老人はその天体をそっと、親指と人差し指だけで自分の目前まで持ち上げた。
その天体には色の違う惑星が5つ、軌道を守って浮かんでいる。
更には3つの星雲と2つの流星が、ちりちりと幾百の細小な光を飛ばしていた。
やがて老人はあることに気付き、横に立つ青年に問うた。
「はて、この天体には恒星がない。恒星がなければ惑星は端からみな落っこちてしまう。一体どうするんだい」
指に据えるんです、と作業台の向こうの青年が手を止めて答えた。
「この天体を、銀の指輪の台座にしつらえるのです。指輪を嵌めたものがこの天体の軸となり、星が廻るのです。持ち主の指にある限り、この星々は落ちないでしょう」
成る程と老人は嘆息する。再びその小さな天体に目を向けると、ちょうど星雲のひとつが金色の光の粒を散らしながら銀枠をなぞって一巡りしていった。
中心でゆっくりと回り続ける5つの星が聡明な面持ちをしている様子に、老人はその天体が既に意思を持ちつつあることに気付く。
作業台の黒い天鵞絨の上には、仕上げを待つだけの銀の指輪が置かれていた。
「さて、はじめましょうか」
そういって掌を差し出した青年へと天体を返す。
愛でるようにそれをひと撫でした青年に、少し意地悪に微笑んで老人が言った。
「お前さん、またひとつ世界を作る気だろう?」
青年は濃紺の目を優しく伏せて微笑んだ。
※ スワロフスキーのひとつに小さい欠けがあります。※
手作る天体
硝子 :チェコ ダガー(虹)
:スワロフスキー 円盤(虹)
ジルコニア :(乳白)
天然石 :ラピスラズリ
:カイヤナイト
人工石 :紫金石
:猫目石(青・白)
金属 :シルバー(メッキ)
接着 :UVレジン
総重量 :9g
リングのサイズ:11号からのフリーサイズ
銀の円環の直径は最大で3cm弱。6重に重なっています。
「これはまた随分と可愛らしい天体を作ったものだね」
老人はその天体をそっと、親指と人差し指だけで自分の目前まで持ち上げた。
その天体には色の違う惑星が5つ、軌道を守って浮かんでいる。
更には3つの星雲と2つの流星が、ちりちりと幾百の細小な光を飛ばしていた。
やがて老人はあることに気付き、横に立つ青年に問うた。
「はて、この天体には恒星がない。恒星がなければ惑星は端からみな落っこちてしまう。一体どうするんだい」
指に据えるんです、と作業台の向こうの青年が手を止めて答えた。
「この天体を、銀の指輪の台座にしつらえるのです。指輪を嵌めたものがこの天体の軸となり、星が廻るのです。持ち主の指にある限り、この星々は落ちないでしょう」
成る程と老人は嘆息する。再びその小さな天体に目を向けると、ちょうど星雲のひとつが金色の光の粒を散らしながら銀枠をなぞって一巡りしていった。
中心でゆっくりと回り続ける5つの星が聡明な面持ちをしている様子に、老人はその天体が既に意思を持ちつつあることに気付く。
作業台の黒い天鵞絨の上には、仕上げを待つだけの銀の指輪が置かれていた。
「さて、はじめましょうか」
そういって掌を差し出した青年へと天体を返す。
愛でるようにそれをひと撫でした青年に、少し意地悪に微笑んで老人が言った。
「お前さん、またひとつ世界を作る気だろう?」
青年は濃紺の目を優しく伏せて微笑んだ。
※ スワロフスキーのひとつに小さい欠けがあります。※
手作る天体
硝子 :チェコ ダガー(虹)
:スワロフスキー 円盤(虹)
ジルコニア :(乳白)
天然石 :ラピスラズリ
:カイヤナイト
人工石 :紫金石
:猫目石(青・白)
金属 :シルバー(メッキ)
接着 :UVレジン
総重量 :9g
リングのサイズ:11号からのフリーサイズ
銀の円環の直径は最大で3cm弱。6重に重なっています。