2018年9月に「人工琥珀」製作の原点となったニケル氏の小学生時代のメモ書きが話題となり、Twitter上で4万回以上RTされ注目を集めたレジン製の人工琥珀です。
製作から1年が経ったところで、ここで改めてあまり明らかにされていなかった当時のエピソードについて、以下に記したいと思います。
__________
今から13年前、若かりし日のニケルxp少年は、蓋をせずに放置してしまった図工用の液体のり(アラビックヤマト)が琥珀のような色をした塊になっていることを発見します。
そこで幼いころから自然科学や博物学に興味関心のあったニケル少年はこう考えました。
「この液体のりを段階的に固めることで、中に昆虫の入った琥珀を【人工的に】作ることができるのではないか…」と。
当時より、いずれ未来の自分の進んだ技術や資金力で製品の形に具現化するであろうアイデアをノートに記し保存する習慣があったので、このアイデアもご多分に漏れず、「人工こはく」と題しその製作フローと共に直ちに書き留められました。
それから月日は流れて約10年。化学の道に進み、レジン作品の製作技術を高めたニケルxp青年は帰省した際にそのアイデアノートを見つけ、郷愁に浸りつつパラパラとページをめくりました。
中には雷管石の製造装置や空撮の風船に詰めるガスの作り方、燃料節約型宇宙探査機など、いかにも小学生らしい微笑ましい「発明品」のアイデアも少なくない中、ふとページをめくる手が止まりました。
そう、あの人工こはくです。
当時のメモ書きでは、液体のりで生きたアリを固めることになっていましたが、それでは潮解する恐れや積層境界が目立つこと、生物の封入につき倫理的な問題があるなど、さすがは成長した未来の自分なだけあって、種々の問題が一発でわかります。
しかし同時に、それらの問題は今の自分のレジン工作技術を以て解決可能であるとも考えました。
そこで早速試作を始め、最適な調製条件や各色顔料の配合比及び濃度を決定し、倫理的な問題に対しては、生物を殺すことなく手に入る虫の形をした何か、つまり蝉の抜け殻を用いればよいと考え、封入する技術を完成させました。
__________
こうして完成したのがニケルxp作「人工琥珀」だったのです。
観賞用として机の上に飾るのもよし、ずっしりしたエポキシ樹脂の特性を生かしてペーパーウエイトとするもよし。幼いころの夢の灯を潰えさせることなく製品にまで昇華させることに成功した、ニケル氏が自信をもってお送りする胸アツのプロダクトです。
2018年9月に「人工琥珀」製作の原点となったニケル氏の小学生時代のメモ書きが話題となり、Twitter上で4万回以上RTされ注目を集めたレジン製の人工琥珀です。
製作から1年が経ったところで、ここで改めてあまり明らかにされていなかった当時のエピソードについて、以下に記したいと思います。
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今から13年前、若かりし日のニケルxp少年は、蓋をせずに放置してしまった図工用の液体のり(アラビックヤマト)が琥珀のような色をした塊になっていることを発見します。
そこで幼いころから自然科学や博物学に興味関心のあったニケル少年はこう考えました。
「この液体のりを段階的に固めることで、中に昆虫の入った琥珀を【人工的に】作ることができるのではないか…」と。
当時より、いずれ未来の自分の進んだ技術や資金力で製品の形に具現化するであろうアイデアをノートに記し保存する習慣があったので、このアイデアもご多分に漏れず、「人工こはく」と題しその製作フローと共に直ちに書き留められました。
それから月日は流れて約10年。化学の道に進み、レジン作品の製作技術を高めたニケルxp青年は帰省した際にそのアイデアノートを見つけ、郷愁に浸りつつパラパラとページをめくりました。
中には雷管石の製造装置や空撮の風船に詰めるガスの作り方、燃料節約型宇宙探査機など、いかにも小学生らしい微笑ましい「発明品」のアイデアも少なくない中、ふとページをめくる手が止まりました。
そう、あの人工こはくです。
当時のメモ書きでは、液体のりで生きたアリを固めることになっていましたが、それでは潮解する恐れや積層境界が目立つこと、生物の封入につき倫理的な問題があるなど、さすがは成長した未来の自分なだけあって、種々の問題が一発でわかります。
しかし同時に、それらの問題は今の自分のレジン工作技術を以て解決可能であるとも考えました。
そこで早速試作を始め、最適な調製条件や各色顔料の配合比及び濃度を決定し、倫理的な問題に対しては、生物を殺すことなく手に入る虫の形をした何か、つまり蝉の抜け殻を用いればよいと考え、封入する技術を完成させました。
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こうして完成したのがニケルxp作「人工琥珀」だったのです。
観賞用として机の上に飾るのもよし、ずっしりしたエポキシ樹脂の特性を生かしてペーパーウエイトとするもよし。幼いころの夢の灯を潰えさせることなく製品にまで昇華させることに成功した、ニケル氏が自信をもってお送りする胸アツのプロダクトです。