初めて出逢う景色、造形、人々を求め、世界を巡った旅人、山根綾香。決してプロのような完成された画ではないが、人間味に溢れ、情景の美しさが心に響く写真と、飾らない表現、独自の目線で綴られた文章。そんな彼女が残した「旅のかけら」
人生は旅!と言っていた娘、綾香。バックパック一つで、モロッコやインドなど数か月放浪しました。奈良で働いていましたが、又インドに行くと、仕事を辞める直前に病気がわかり、治療の甲斐なく、1年半の闘病の末、2016年7月14日に29歳で旅立ちました。悩みながらも好きなように生き、たくさんの人に愛され、人生を駆け抜けました。亡くなった後に、フランス・モロッコ・スペインの旅日記が見つかり、娘のキラキラした感性で生き生きと詳しく記されていました。特に”サハラ砂漠の夜明け”では、我が子ながらどうしてこんなに素敵な表現ができるんだろうと、胸が震えるくらい感動し、これを絶対本にしたいと思いました。その願いを娘の才能溢れるお友達が叶えてくれ、母が自費出版しました。
★サハラ砂漠の夜明け★
朝、起きたら砂漠の真ん中だった。夜の闇は砂の影にかくれ、目を覚ました太陽が今まさに起き上がろうとしている瞬間だった。光の湖がそこらじゅうにでき始め、砂の山達は自らの美しさに気づいたかのように、ぐんぐんと輝き赤く色づいていく。キンと冷たい空気は、起き上がったばかりの太陽にあたためられ、赤い山々との調和を計るように気温は上昇していく。美しい砂漠の中で、起き抜けの水と甘いミントティーを飲む。体にしみわたる。(「piece of journey」文中より)
初めて出逢う景色、造形、人々を求め、世界を巡った旅人、山根綾香。決してプロのような完成された画ではないが、人間味に溢れ、情景の美しさが心に響く写真と、飾らない表現、独自の目線で綴られた文章。そんな彼女が残した「旅のかけら」
人生は旅!と言っていた娘、綾香。バックパック一つで、モロッコやインドなど数か月放浪しました。奈良で働いていましたが、又インドに行くと、仕事を辞める直前に病気がわかり、治療の甲斐なく、1年半の闘病の末、2016年7月14日に29歳で旅立ちました。悩みながらも好きなように生き、たくさんの人に愛され、人生を駆け抜けました。亡くなった後に、フランス・モロッコ・スペインの旅日記が見つかり、娘のキラキラした感性で生き生きと詳しく記されていました。特に”サハラ砂漠の夜明け”では、我が子ながらどうしてこんなに素敵な表現ができるんだろうと、胸が震えるくらい感動し、これを絶対本にしたいと思いました。その願いを娘の才能溢れるお友達が叶えてくれ、母が自費出版しました。
★サハラ砂漠の夜明け★
朝、起きたら砂漠の真ん中だった。夜の闇は砂の影にかくれ、目を覚ました太陽が今まさに起き上がろうとしている瞬間だった。光の湖がそこらじゅうにでき始め、砂の山達は自らの美しさに気づいたかのように、ぐんぐんと輝き赤く色づいていく。キンと冷たい空気は、起き上がったばかりの太陽にあたためられ、赤い山々との調和を計るように気温は上昇していく。美しい砂漠の中で、起き抜けの水と甘いミントティーを飲む。体にしみわたる。(「piece of journey」文中より)