マンドレイク

◆マンドレイク 魔法の薬草「マンドレイク」、個体によって人型に似ることでご存知の方も多いのではないでしょうか。 アルカロイドのアトピン、スコポラミンという毒成分を持ち、根には幻覚や幻聴、時には死に至るほどの神経毒を含みます。 毒抜きできる魔女の元では、鎮痛薬・鎮静剤として扱われております。 こちらのマンドレイクは、暗い森に自生し何百年もの間発見されず、茎が木質化して大変大きく育った貴重な一品でございます。 ◆魔女の空飛ぶ軟膏 ヨーロッパでは4月30日の夜になると、魔女たちの集会「ヴァルプルギスの夜」が行われるという言い伝えがございます。 ブロッケン山へ向かうために魔女たちは背中に「空飛ぶ軟膏」を塗り付けホウキにまたがり空を飛ぶのです。 16世紀のフランスの古壺から見つかった軟膏にはマンドレイクが利用されていたそう。 ◆収穫方法 収穫時に発する叫び声を人間がまともに聞いてしまうと発狂し死んでしまう、という伝説は大変有名ですね。 採取方法はいくつかございますが、今回は最も犠牲を伴わない方法をご紹介いたしましょう。 それは、「マンドレイクの周りに剣で三重の輪を描き、西の方向を眺め引き抜く」というもの。 一般的には犬を使う方法が有名ですが抜いたが最後、犬は死んでしまいます。わたくしには大切な友がおりますゆえ自ら収穫しております。 死が隣り合わせのマンドレイクの収穫。 危険を冒してでも手に入れたい魅力的な植物なのです。 Riese ※本作は一部を除き資料や神話等を基としたフィクションです。 実際の歴史や道具とは一切関係ありません。 ◆◆◆ ◆Concept『世界を創る』 リーゼの庭の魔法道具は全てに「意味」を込めた作品たちです。 マンドレイクがどのような環境で育ち、時を過ごしたのか。勉強をし想像を膨らませ、作品に理由付けをしていきます。 ◆Point『写実性』 製作段階では本物の植物の根を使い土との境界を表現しましたが、直根性の植物の根の生え方とは異なることが解り修正。 茎が木質化するほどの長い年月を考え、細い根は主根へと寄生するように張りめぐらせ、より写実的な造形に。 苔の生え方、拭き取った土が溜まりやすい部分。本物の植物と並んだ時に違和感を感じない様に作りこみました。 ◆素材 石粉粘土・針金・山苔 ◆サイズ 全長45cm