ハロウィンの朝、こんぺいとうの森は、
ふんわり甘い香りとわくわくした空気につつまれていました。
小さな広場では、くまさんたちが集まって、
色とりどりのランタンやリボンを木の枝にかけています。
葉っぱの上には朝露がきらきら光り、
まるで小さな星のかけらみたい。
「こっちはドーナツができたよ!」
「マフィンにチョコでお顔を描いてみた!」
あちこちから楽しそうな声が聞こえます。
夕暮れになると、森じゅうのランタンがぽっと灯り、
広場はやわらかなオレンジ色に包まれました。
中央の大きなテーブルには、
かぼちゃのくまさんが旅から持ち帰った宝物のお菓子がずらり。
ふわふわのコットンキャンディー、
宝石みたいなこはくとう、
小さな星型のクッキー…。
「わぁ〜!」
くまさんたちは目を輝かせて、お菓子をほおばります。
ひとくち食べるたびに、口いっぱいに広がるやさしい甘さ。
みんなで笑ったり、歌ったり、
仮装して小さなパレードをしたり。
こんぺいとうの森は、にぎやかであたたかな夜になりました。
最後に、かぼちゃのくまさんがそっとつぶやきます。
「みんなと過ごせる夜が、いちばんのごほうびだね。」
そして空を見上げると、
森の上にひときわ大きく、
やさしく光る星が、
静かに瞬いていました。
https://minne.com/items/43634805