ユーカリ染

ユーカリ染

草木染で濃いオレンジ色が出る植物は珍しいです。 コアラの餌のユーカリを想像する方が多いと思いますが、染で使うのは丸葉のユーカリです。 また染め方も、オーソドックスな草木染の染め方では染まらないのです。 糸をご覧いただくとわかるのですが、濃いところと薄いところが段染めになっていますが、 これは染め方によるものです。 普通、植物から色素を抽出する場合は、葉を煮出した液に毛糸をいれます。 ユーカリの場合、抽出した液からでは染まらないのです。抽出と染色を同時に致します。 タンクの中で小分けされたユーカリの葉と毛糸を一緒に入れて煮出します。それも5時間くらい経たないと、毛糸に色素が映らないのです。 ちょっと手間のかかる染料ですが、いただく色は唯一の色です。 また、シルクにはオレンジに染まらないのも不思議な染料です。草木染はタンパク質に反応するので、シルクはウールよりもよく発色するのが普通です。 ユーカリは特別な染料ですね。 ユーカリは600種類くらいあるそうですが、オレンジに染まるのはユーカリシネリアだけです。 ユーカリシネリアは丸葉ですが、似た丸葉のユーカリグニーと言う種類があります。染めてみないと分からないくらい葉の形がにています。 現在は、染料ガーデンでユーカリシネリアを育てていますので、いつもオレンジの色を得る事ができます。 また、フレッシュでもドライでも同じ色に染まるので、通年ご希望に沿う事ができます。 ユーカリ染の糸を使った商品はこちらにあります。 https://minne.com/items/22765675