特集

【新作おしえて】アクセサリー&猫小物作家・ひねこさんの「月下美人の簪」

SNSで編集部の目にとまった素敵な作品を、制作の背景と交えてご紹介していきます。今回はアクセサリー&猫小物作家・ひねこさんの「月下美人の簪」です。

作り手は、ひねこさん
「童話」「動物」「植物」「自然(空・宇宙)」をモチーフに、アクセサリー、ステーショナリー、スマホケースなどを制作。
https://minne.com/@mhhc-hineko

ひねこが生まれるまで

金魚のヒレパーツの制作風景

ひねこ
亡くなった父方の祖父が画家だったことから、幼い頃からアートに触れる機会が多く、作家になる前は、独学でデザインの勉強をしデザイン業に就いていました。しかし、大好きな祖母が認知症になったことがきっかけで、2016年に退職。祖母はわたしにとってかけがえのない大切な存在だったので、お世話をしたいという思いで仕事を辞める決心をしました。

ひねこ
祖母の介護をしながら自宅で地域情報冊子のデザインをしていたとき、友人に「minneというハンドメイド作品を販売するサイトがあるんだよ」と教えてもらい、自分の作品を販売することができるのだと知りました。

2022年の作品「のほほんネコさん羊毛フェルト」

ひねこ
デザイン職に就いていたことや、保護猫18匹に関わった経験から、猫のキャラクター【のほほんネコさん】を作り、2016年12月からminneでフレークシールを販売開始しました。

2022年の作品「人魚姫の髪飾り」

ひねこ
アクセサリーをつくり始めたのはその翌年からです。平面のデザインばかりをしていたので立体物に憧れていて、1ヶ月間レジンとプラバンを使ったアクセサリーづくりを練習して販売を開始しました。

日々の癒しになれるような作品を

まるでガラスのような美しい輝きを放つひねこさんの作品たち。制作のこだわりについてもうかがいました。

2023年の作品「白鳳凰の翼のかんざし」

ひねこ
生きていれば楽しいこともたくさんあるけれど、辛いことや悲しいこともあるもの。そんな日常の中で、わたしの作品を見て、触れていただくことで、少しでも気分が上がったり、癒しを与えることができたら嬉しいなという気持ちで制作しています。

お花見や春のお出かけ、成人式にもぴったり。
「【桜髪飾り】*桜簪3本セット*【デップアート】」

ひねこ
ちなみに、作家名の「ひねこ」という名前には、日向ぼっこをしている猫のように“癒し”を与えることができる存在になれれば…という想いが込められています。

2024年の作品「雪の結晶」

ひねこ
制作においてのこだわりは、なるべく長く使っていただける作品に仕上げること。繊細な作品なのでなかなか難しいところもありますが、レジン液は黄変しにくいものを、塗料は変色しにくいものを、水分に強い、紫外線に強い接着剤やコーティングを使用することを徹底しています。

まるでアート作品ような、豪華絢爛なかんざし。
「【天照大御神髪飾り】*太陽のかんざし*【デップアート】」

ひねこ
お客さまのお手元にお届けする大切な作品ですので、ひとつひとつ命を宿す思いで制作しています。

新作は「月下美人の簪」

月下美人―水面―

ひねこ
母方の祖父が花好きだったので、幼いころからたくさんの花に囲まれて育ちました。特に「月下美人」は祖父が大切に育てていて、夜中に咲く瞬間を一緒に観察しました。

ひねこ
わたしにとって特別な思い出の花でしたので、技術が熟すまではつくれないなと思っていて。今回制作に踏み切ったのは、SNSで制作を望んでくださる声が多かったためです。

ひねこ
「お客さまに喜んでいただけるなら、いよいよつくるときが来たのだ!」と、大袈裟ですが腹を据えて挑みました。

月下美人―儚火―

ひねこ
たくさんの作家さんが花をモチーフにして作品づくりをされているので、まずは、わたしだからこそつくれるデザインはなんだろう…と、思いを巡らせました。

ひねこ
どんな作品でもオリジナリティは大切だと思っています。パーツをひとつひとつ手づくりし、ひねこの作品であることが見てわかるように熟考しながら大切に制作しています。

ひねこ
ディップアートは、ワイヤーで輪郭をつくり、ひとつひとつディップ液にひたしてつくる技法なのですが、輪郭が広い場合、膜がたるんでしまうことがあります。今回の新作は、花びらなどの面積が比較的大きかったので、樹脂膜がたるまないようにどう補強するかを試行錯誤しました。レジン液もそれぞれ硬化熱や硬化後のやわらかさが異なるため、さまざまなレジン液を使い分けて作品をつくり上げました。

ひねこ
また、思い入れの深い花なので、形がなかなか決まらず試行錯誤を繰り返しました。1か月かかりましたがやっと納得のいく作品を完成させることができ、安堵しています。花そのものが持つ、色気や美しさを表現することができたのではないかと思っています。

ひねこ
それから、ひとりでも多くの方に作品をお届けできるよう、作業の効率化を考えました。作品のクオリティーのみをとことん追求すると、お届けできる個数が限りなく少なくなってしまうので、欲しいと思ってくださる皆さんへお届けできるようさまざまな工夫をしています。
頭の中にあるデザインイメージを壊さないよう効率的に作業をすすめる方法はないか、もっと良い製作工程はないかなど、常に見直しをしています。クオリティーを維持したまま、たくさんの数を作ることは、試行錯誤の連続ですが、上手くバランスを取りながら仕上げました。

ひねこ
効率化は、毎回頭を悩ませる作業のひとつです。繊細な作品をひとりで制作していますので、大変お待たせしてしまい申し訳なく思っています。

最後に、記事を読んでくださったみなさんに向けてメッセージをいただきました。

2024年の作品「波のアートネイル」

ひねこ
これまでひねこの作品をお迎えしてくださった皆様、いつも作品を見てくださる皆様、本当にありがとうございます。レビューやメッセージに励まされ、これまで作品を作り続けることができました。

ひねこ
これからも皆様に喜んでいただけるよう頑張りますので、見守ってくださると嬉しいです。

・月下美人―水面―
https://minne.com/items/40000485
・月下美人―儚火―
https://minne.com/items/40140891
・月下美人―水面― 耳飾り
https://minne.com/items/40140933
・月下美人―儚火― 耳飾り
https://minne.com/items/40141078

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文 / 堀田恵里香

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