新作おしえてvol.22「yofukashi drawerさんの新作、陶土のビオラブローチ」

この連載では、作家さんにSNSで「新作」を募集。編集部の目にとまった素敵な作品を、制作の背景と交えてご紹介していきます。第22回目にご紹介するのは、yofukashi drawerさんの新作、陶土のビオラブローチです。

作り手は、yofukashi drawerさん

yofukashi drawer
自作の消しゴムはんこを使って模様づけをした、陶土のブローチやアクセサリーを制作。
https://minne.com/@yd-yofukashi

yofukashi drawerが生まれるまで

小さなころから、お母さまの手づくりの洋服やぬいぐるみ、パッチワークのアイテムに囲まれて過ごしてきたというyofukashi drawerさん。自然と「手を動かしてつくる」ことが好きになったのだといいます。

yofukashi drawer
手芸が得意だった母の影響を受け、わたし自身も服づくりやパッチワーク、刺繍、消しゴムはんこ、紙ものなど、さまざまなものをつくるようになり、いつも生活のそばには「つくる」がありました。

主に身近な花をモチーフにした作品を制作しているyofukashi drawerさん。キンモクセイモチーフも人気。

yofukashi drawer
ただ単につくるだけではなく、「パッチワーク×消しゴムはんこ」のように2つの技法を融合させることも好きでした。
あるとき、石塑粘土(自然乾燥だけで固まる粘土)に消しゴムはんこで色付けをした作品をつくっていて、ふと「はんこで凹凸だけを付けたらどんな感じだろう」と思いました。

yofukashi drawer
実際に試してみると、はんこの生み出すほんの少しの凹みは何とも味があり、活版印刷やエンボス加工など凸凹したものが好きだったこともあって、すぐにその風合いのとりこになりました。新しいはんこを彫っては試し、と、夢中で作品づくりに没頭したのを覚えています。その後、色付けの工程で試行錯誤した結果、素材をオーブンで焼いて硬化させる「オーブン陶土」に行き着きました。

自分にしかつくれない作品を

陶土ならではの素朴さと、草花のやさしい風合いが魅力的なyofukashi drawerさんの作品。見れば見るほど、まるで小さな絵画のようなその佇まいに、心奪われてしまいます。

yofukashi drawer
自分にしか出せない味わいの作品をつくりたいと思っています。はんこを押して成形し、焼き上げ、色付け…そして最後の工程でアンティークのような風合いに仕上げるため、わざと少し色を落とします。下に塗り重ねた色がうっすらと透けて、小さな油絵のような雰囲気が出ます。

yofukashi drawer
仕上げの加減によって作品の雰囲気が大きく変わるので、同じものをつくることができません。その一期一会を自分もたのしみながら、手にしてくださった方にとって、宝物のような作品になることを願い制作しています。

そんなyofukashi drawerさんの新作をご紹介します。

新作は、陶土のビオラブローチ

yofukashi drawer
散歩や公園で見つけた身近な花の「この姿、このかわいらしさを切り取りたいな」を大切に、何度もスケッチを修正してモチーフを完成させます。新作のビオラは、花ひとつひとつがぴょんぴょん顔を出し、全部の花がこちらを見ているような愛嬌ある姿を、小さなブローチにおさめたいとつくりました。

yofukashi drawer
鮮やかな色味でたのしませてくれるビオラを、花の部分は白一色で表現するので、モチーフの細部にはこだわりました。薄い花びらの重なりや、実物のビオラの、絵筆でスッとひいたような花びらの筋を形にできるよう試行錯誤しました。

yofukashi drawer
これから次々に咲くビオラをイメージして、あえてひとつだけつぼみを入れたのも小さなこだわりです。

yofukashi drawer
また、陶土に押すことを想定したはんこは、彫り跡がつかないよう、紙に押すものより深く彫る必要があるので、彫っては押し…を繰り返してはんこを完成させています。
 
最後に、記事を読んでくださったみなさんに向けてメッセージをいただきました。

yofukashi drawer
「生きることはつくること」と言えるくらい、つくることが好きなわたしにとって、手にされた方からいただくうれしいお言葉が何よりのよろこびであり、制作の励みになっています。ひとつずつ心を込め送り出していきますので、これだと思う1作を見つけていただけたらうれしいです。

陶土のビオラブローチはこちら


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文 / 堀田恵里香