郷愁

奈良県天理市柳本付近の山の辺の道より撮影しています。 眼前には、景行天皇陵（左側の小さな森）と奈良盆地南部。 そして、その向こうに二上山から葛城山・金剛山に連なる山並が広がっています。 ２月初めのまだまだ寒さの残る早春の頃、日没前の夕暮れのタイミングで撮影し、モノクロで仕上げています。 この場所は、奈良を代表する写真家の入江泰吉氏も何度も足を運ばれた場所の一つです。 この近くに、柿の木越しに大和三山を撮影された場所が在ります。 撮影日は２００９年２月ですが、この年の１１月に画面左下付近で纏向遺跡第１６６次調査に於いて３世紀前半のものと思われる建築遺構（纏向遺跡）が発見され、日本古代史の最大の論争である「邪馬台国論争」において、畿内説の立場から巻向遺跡こそ卑弥呼の「邪馬台国」であるとして、大きな注目を集めた場所です。