1982年製のセイコークオーツ、
《エクセリーヌ》です。
レディースの《EXCELINE》と、
メンズの《DOLCE(ドルチェ)》とが、
対をなすような商品構成がとられました。
当時の最上級シリーズ《CREDOR
(クレドール)》に次ぐ高級ラインとして、
人気を集めました。
クオーツムーヴメントの改良が進むと、
機械時計時代とは比較にならない
大幅なコストダウンが実現した反面、
セイコーをはじめとする各メーカーは、
底の見えない腕時計の低単価化に、
今度は頭を悩ますことになります。
そこで各メーカーは、
時計の単価を上げる秘策として
「側(がわ)」のゴージャス化に活路を見出します。
「側」とは主にはケース(ボディ)のことですが、
ここでは文字盤(フェイス)やブレスレット等、
ざっくりメカ以外の部分を指します。
ぶっちゃけ、
「中身(ムーヴメント)でお金がとれないなら、
〝外身〟に課金していこう!」
という流れです。
そしてこのポイントこそがまさに、
ーーたいへん余談なのですがーー
わたくしどもが取り扱いを
初期クオーツまでとする、
その理由でもあったりいたします。
本モデルが掲載されたカタログを見ると、
《エクセリーヌ》が総じて高額だったことが
わかります。
本モデルも凝りに凝った造型や、
丁寧きわまる仕上げなどを見るにつけ、
やはり「側」に心血を注いであつらえられた
作品であることを実感します。
そして、さすがに機械時計も並行して
製造していた時代の産品だけに、
その見事なまでの手工芸的な仕上げには、
あらためて感服させられます。
諏訪精工舎ならではの緻密な設計と、
丹念な彫金技術。
ゴールドカラーとシルバーカラーの美しい
コントラストが、見る者を惹きつけてやみません。
いわば次世代の高級スタンダードを
カタチにしてみせた、手本ともいえる秀作。
〝クオーツ時計の産みの親〟、
諏訪精工舎の面目躍如といったところでしょうか。
かなり使いこまれた痕跡が見られます。
ボディには多数の細かな傷が。
また、文字盤(フェイス)はおそらく、
だいぶ「陽焼け」をしています。
元はさすがにホワイトではないにしろ、
もう少し薄いカラーだったと思われます。
しかし、そこがまたちょうどいい具合に
〝熟成〟されている感じが出ていて、
一概にダメージや短所とは言い難いところです。
ここは声を大にして言いたいのですが、
しっかりとした基の「土台」がなければ、
いくら歳を重ねたところで古びるばかり。
こうした美しいエイジングは期待できません。
現代の産品がたとえ後世に生き残っても、
それをアンティークとはおそらく呼びません。
ジャンクまたはガラクタです。
アンティークやヴィンテージになるには、
品質という根源的な〝資格〟が問われるからです。
さて本品に話を戻すと、
最大のマイナスポイントと考えられる点は、
フェイスの12時位置直下に見られる、
黒い影のような染みです。
SEIKO QUARTZの文字が染みだしたか、
短針がその位置で長期間停留したことで
ある種の酸化作用が生じたか……
そのどちらかが原因と考えられます。
上記の諸事情から、
お値段は極力おさえてお出ししています。
諏訪精工舎製「元祖クオーツ時計」の
魅力をぜひご堪能いただきたいと思います。
1982年 日本製
クオーツムーヴメント
縦: 約29mm(ラグを含む)
横: 約27mm(リューズを含む)
重さ:約15.3g(革ベルト・尾錠を含む)
腕まわり:約130mm〜約165mm強
*適合しない場合、穴あけを承ります。(前後5mm程度)また色や材質等、テイストは多少異なりますがロングサイズに代えることもできます。取り寄せには日数を要しますがお気軽にご用命ください。
材質:金メッキ × パラジウムメッキ
ステンレススティール(裏蓋)、オニキス(リューズ)
電池交換・クリーニング・注油済み
外箱・取説等の付属品はありません
•———•———•———•———•
弊店が販売前に実施しているメインテナンスについては、
下記リンク先をご参照ください。
https://minne.com/@solent/letters/83465
•———•———•———•———•
※数十年前に製造された骨董品(アンティーク)です。
本品も含め新品同様のまっさらで無傷な品ではありません。
性能も現代の製品には劣ります。
返品・返金は受けつけておりませんので、
「購入の際の注意点」を熟読のうえ、
慎重にご検討くださいませ。
1982年製のセイコークオーツ、
《エクセリーヌ》です。
レディースの《EXCELINE》と、
メンズの《DOLCE(ドルチェ)》とが、
対をなすような商品構成がとられました。
当時の最上級シリーズ《CREDOR
(クレドール)》に次ぐ高級ラインとして、
人気を集めました。
クオーツムーヴメントの改良が進むと、
機械時計時代とは比較にならない
大幅なコストダウンが実現した反面、
セイコーをはじめとする各メーカーは、
底の見えない腕時計の低単価化に、
今度は頭を悩ますことになります。
そこで各メーカーは、
時計の単価を上げる秘策として
「側(がわ)」のゴージャス化に活路を見出します。
「側」とは主にはケース(ボディ)のことですが、
ここでは文字盤(フェイス)やブレスレット等、
ざっくりメカ以外の部分を指します。
ぶっちゃけ、
「中身(ムーヴメント)でお金がとれないなら、
〝外身〟に課金していこう!」
という流れです。
そしてこのポイントこそがまさに、
ーーたいへん余談なのですがーー
わたくしどもが取り扱いを
初期クオーツまでとする、
その理由でもあったりいたします。
本モデルが掲載されたカタログを見ると、
《エクセリーヌ》が総じて高額だったことが
わかります。
本モデルも凝りに凝った造型や、
丁寧きわまる仕上げなどを見るにつけ、
やはり「側」に心血を注いであつらえられた
作品であることを実感します。
そして、さすがに機械時計も並行して
製造していた時代の産品だけに、
その見事なまでの手工芸的な仕上げには、
あらためて感服させられます。
諏訪精工舎ならではの緻密な設計と、
丹念な彫金技術。
ゴールドカラーとシルバーカラーの美しい
コントラストが、見る者を惹きつけてやみません。
いわば次世代の高級スタンダードを
カタチにしてみせた、手本ともいえる秀作。
〝クオーツ時計の産みの親〟、
諏訪精工舎の面目躍如といったところでしょうか。
かなり使いこまれた痕跡が見られます。
ボディには多数の細かな傷が。
また、文字盤(フェイス)はおそらく、
だいぶ「陽焼け」をしています。
元はさすがにホワイトではないにしろ、
もう少し薄いカラーだったと思われます。
しかし、そこがまたちょうどいい具合に
〝熟成〟されている感じが出ていて、
一概にダメージや短所とは言い難いところです。
ここは声を大にして言いたいのですが、
しっかりとした基の「土台」がなければ、
いくら歳を重ねたところで古びるばかり。
こうした美しいエイジングは期待できません。
現代の産品がたとえ後世に生き残っても、
それをアンティークとはおそらく呼びません。
ジャンクまたはガラクタです。
アンティークやヴィンテージになるには、
品質という根源的な〝資格〟が問われるからです。
さて本品に話を戻すと、
最大のマイナスポイントと考えられる点は、
フェイスの12時位置直下に見られる、
黒い影のような染みです。
SEIKO QUARTZの文字が染みだしたか、
短針がその位置で長期間停留したことで
ある種の酸化作用が生じたか……
そのどちらかが原因と考えられます。
上記の諸事情から、
お値段は極力おさえてお出ししています。
諏訪精工舎製「元祖クオーツ時計」の
魅力をぜひご堪能いただきたいと思います。
1982年 日本製
クオーツムーヴメント
縦: 約29mm(ラグを含む)
横: 約27mm(リューズを含む)
重さ:約15.3g(革ベルト・尾錠を含む)
腕まわり:約130mm〜約165mm強
*適合しない場合、穴あけを承ります。(前後5mm程度)また色や材質等、テイストは多少異なりますがロングサイズに代えることもできます。取り寄せには日数を要しますがお気軽にご用命ください。
材質:金メッキ × パラジウムメッキ
ステンレススティール(裏蓋)、オニキス(リューズ)
電池交換・クリーニング・注油済み
外箱・取説等の付属品はありません
•———•———•———•———•
弊店が販売前に実施しているメインテナンスについては、
下記リンク先をご参照ください。
https://minne.com/@solent/letters/83465
•———•———•———•———•
※数十年前に製造された骨董品(アンティーク)です。
本品も含め新品同様のまっさらで無傷な品ではありません。
性能も現代の製品には劣ります。
返品・返金は受けつけておりませんので、
「購入の際の注意点」を熟読のうえ、
慎重にご検討くださいませ。
サイズ
本文に記載
発送までの目安
3日
配送方法・送料
宅配便
0円(追加送料:0円)
全国一律
全国一律
購入の際の注意点
【ヴィンテージをおすすめする理由】
懐中時計の時代から小型化や複雑化など、
めざましい発展を遂げてきた機械時計*。
クオーツ時計**の登場(1969年)により、
その様相は一変します。
(* **機械時計とクオーツ時計の違いについては後述)
それまで職人が時間と労力を費やすことで、
はじめて実現しえた「精度」。
それがテクノロジーの力で、
いとも簡単に実現してしまう時代が到来したためです。
手づくりの精密機械から、
大量生産の電化製品へーー。
時計の定義や概念さえも覆る大転換期でした。
ここ数年は高級品を中心に
機械時計への回帰が見られますが、
メカの設計自体がだいぶ簡素化したため、
復活や復権とは言えない面があります。
かつて手作業が担った細かなプロセスを、
あらかじめプログラミングされた工作機が
代替する場面も多く、その違いはほぼ
「別もの」といえるほどに。
強度と使い勝手はやや増したものの、
手工芸品としての価値は下がってしまいました。
中世の昔から積みあげた知恵と匠みの結晶、
機械時計(ぜんまい時計)。
またその「王位」を継承するために、
あらゆる技術を投入して開発された
初期の高級クオーツ時計。
わたくしどもがお勧めしたいのは、
そんなふたつのタイプの時計たちです。
【時計のきほん】
時計には大きく分けて、
・機械時計
・クオーツ時計
の2種類があります。
機械時計とは電源(電池)を用いない、
ぜんまい仕掛けの精密機械のことです。
クオーツ時計は水晶の電圧効果で駆動する、
電子機器といえます。
ほかにも音叉時計•電磁時計•電波時計などがあります。
【機械時計の使いかた】
機械時計は手でぜんまいを巻く「手巻き時計」、
内部に備わるローター(振り子)がぜんまいを
巻き上げる「自動巻き時計」とに分かれます。
手巻きは指先でリューズを回して、
ぜんまいを巻きあげてください。
毎日使うなら毎日巻く必要があります。
いっぱいに巻くと1日半~2日ほど駆動します。
自動巻きは人の手首の動きを利用して
動力を蓄える仕組みですが、それだけでは
1日に必要なパワーを得られません。
はじめは手巻き時計のように手で巻いて
始動させる必要があります。
自動巻きとは「腕につけていれば止まらない」
程度を意味し、放置すれば自然と停止します。
故障ではありません。
手巻き•自動巻きいずれにも共通して、
「使わない日もぜんまいを巻くべきか?」
というご質問をよくいただきます。
「どちらでもよい」が弊店の回答です。
使わない日は必ずしも巻く必要はありません。
毎日巻くほうが機械の調子を維持しやすい、
との説もありますが、たとえそうだとしても
部品の消耗を考えれば五十歩百歩です。
再起動のたびに時刻や日付を合わせるのは、
たしかに少々面倒ではありますが、
「OFFの日」も無意味ではないーー。
それが弊店の意見です。
【留意点】
機械時計は磁気に弱い特徴があります。
テレビ・ラジオ・携帯端末・PCなど、
強い放電を伴う機器のそばに放置すると、
内部が帯磁して精度が損なわれます。
磁気を帯びた時計は専門店のサービスで
容易に回復しますが、上記の機器からは
なるべく離れた場所で保管することをお勧めします。
また現代の時計に比べ防水機能は劣ります。
たとえ防水を謳う時計であっても、
ガラス•金属•パッキン等、水ぎわの部品に
劣化が生じているかもしれません。
装着したままの遊泳や入浴は厳禁です。
極端な悪天候や本格的な洗顔のさいも
念のために外すなど、日常的に一定の配慮が必要です。
【お手入れ】
機械時計は正常に動いていても2~3年に1度は
専門店でオーバーホールするのが理想です。
定期的に内外の汚れを落とし、
メカの潤滑油を保つことで、
故障を未然に防ぎ、
寿命を長持ちさせる効果があります。
クオーツ時計は2年程度のサイクルで
電池交換が必要になります。
オーバーホールについては機械時計ほど
神経質になる必要はありません。
故障がないかぎり、おおむね5~6年に一度、
分解清掃(OH)おこなえば充分です。
【古物(ヴィンテージ)•骨董(アンティーク)のあつかいについて】
どんなによい品であっても、
経年変化は避けられません。
どんなに美しい人も
加齢を免れないのと同じです。
内外に「傷み」は生じるもの……。
弊店ではすべての商品に、可能なかぎりの
メインテナンスを施していますが、
現代の新品と同様の真新しさや
スパルタンな実用性を期待するお客さまに、
おそらく古物(ヴィンテージ)は向きません。
時計はかつて贅沢品であり、
代々引き継がれる「家宝」でもあったため、
大切に扱うのが普通でした。
またそのようにつくられています。
また現代とはちがい、往時は
製造者(売り手)が取り扱いや使用法に、
ユーザーにたいして一定の「理解」や
「工夫」あるいは「自己責任」を求めていた時代です。
上記の磁気や湿気への気配りをはじめとして、
使用者が丁寧にとり扱うことを前提に
製造された精密機器といえます。
時計がスポーツや冒険のツールとして
気軽に用いられるようになったのは、
ずっと後年のお話です。
用途そのものが違う、
とお考えいただくとよいかもしれません。
【アフターセールス】
故意や誤った使用法、
事故や天災による故障を除き、
事前発生的な不具合については、
お買い上げ日より10か月間の修理保証が付帯します。
ただし近ごろ横行するすり替えや部品窃取
等のトラブルを回避する意味からも、
ご購入後の返品•返金のご要望は承れません。
ご購入者さまには弊店の連絡先をお知らせしております。
修理のご依頼、質問やお困りごとにつきましては、
都度、連絡窓口よりお報せくださいませ。
迅速に対応させていただきます。