天の戦士: モンゴルの本物の肩甲骨、皮、木材、鉄の端材を用い

モンゴルの人々は古来より家畜の肩甲骨を特別に尊重し、大切なお客様に振る舞う料理として供してきました。肩甲骨の中でも「ダル・ドルブン・オンドル（最も長い四本の肋骨を含む部分）」は、大きな腰肉（ウーツ）の次に位置づけられる最高のご馳走です。 肩肉は皆で分け合って食べる習わしがあり、これを「肩肉の紙片を分ける（ダルヌィ・フーダス・タラーフ）」と呼びます。ジューシーで柔らかい肉をその場にいるすべての人に必ず分け与えることで、食卓は和やかで親しみやすい雰囲気に包まれるという偉大な文化です。 肩甲骨の骨は丁寧にきれいに食べ尽くし、家の屋根の梁や壁に掛けて保存する伝統があり、肩には強大なエネルギーが宿ると信じられてきました。また、家畜群のリーダーである種牡馬のたてがみに結びつけ、あらゆる邪悪なものから守るともされてきました。 肩甲骨には「一万の秘密」が宿るといわれ、古くから多くの書物にも記されてきました。著名な啓蒙思想家　ロドン・トゥデブ氏は「ダル」という新聞を発行していたこともあります。さらに、肩甲骨に記号や数字を刻んで使用した痕跡が、世界各地で散発的に発見されています。 モンゴル国芸術院名誉芸術家 トルバト・バトトゴトフ氏は、肩甲骨を用いた「肩の芸術」を世界で初めて発案し、30年以上にわたり発展させてきました。彼の作品は、一枚の肩甲骨を使った小品から、数十万枚もの骨を組み合わせた大規模な彫刻インスタレーションにまで広がっています。世界骨芸術フェスティバルにおいて「造形芸術の新たな分野」と高く評価され、彼の作品は世界各国のギャラリーや美術館、また芸術を愛するコレクターのプライベートコレクションに収蔵されています。 本作「天の戦士（テンゲリイン・ダイチン）」は、永遠の青い天から地上に舞い降り、人類と自然、気候を調和させる天の使者を象徴しています。100％作家自身の手によって制作され、自然素材を活かしたエコで環境に優しい作品です。（本物の肩甲骨、皮、木材、鉄の端材を用い、持ち運びやすく軽量に仕上げられています。） 「天の戦士」は 1、3、5、7、9、12 といった奇数の組み合わせで群像として構成され、壁に掛けたり設置するのに最適です。