カラスの柄の訪問着からリメイク　胸元タック入りワンピース

お母様が気に入って良くお召しになっていた訪問着をお預かりしてワンピースにリメイクしました。 カラスのお着物とお聞きして、古典柄でよく登場する長寿などの意味を持つおめでたい鶴の間違いかな、と思いました。が、届いたお着物は、まさにカラスの、しかも墨絵のように単色で描かれたリアリティたっぷりのカラス、初めての柄と迫力に圧倒されました。 カラスにはどんな意味があるのかしら？と調べてみました。AIによる解答が以下です。 神話や世界各国の神話に登場する鳥で、知恵や愛、炯眼（物事をはっきりと見抜く力）の象徴とされている。 日本では、初代天皇の神武天皇が東征する際に道案内をした三本足の八咫烏（やたがらす）が吉兆を示す象徴として古くより敬われていました。八咫烏は熊野大神（素盞鳴尊）に仕える存在として信仰されており、熊野のシンボルともされています。 素晴らしい意味があるのですね。一つ賢くなりました。 そんな素晴らしい意味を持つカラス柄、どう配置するか、色々試行錯誤しました。 できるだけカラスを切りたくない、嘴も入れたい、と。全体を入れることはできませんでしたが、出来るだけカラスを切ってしまわないように工夫して柄を配置しました。 生地が白色ですので、透けるのを心配して、普段は裏は付けないのですが、裏を付けることをご提案して、裏付きでお作りしました。 良くお召しになられ、色も白でしたので、お着物のところどころにシミがありましたが、シミは仕方ないので気にしない、と言われましたので、柄のこともあり、そのまま柄を優先して制作致しました。 お気に入りの着物やタンスに眠っているお着物に、生まれ変わってまた活躍してほしい、まとってもらって喜ばれるものになってほしいとの思いから、「きものいきもの　NAOKOの着物」と名付け、タグを付けさせて頂いています。 お気に入りの一着として長くお召しいただけると嬉しいです。