金箔の青海波に吉祥の松。粋の彩りで霊峰富士を描いたブラウス

藍下黒（あいしたぐろ）というお色。 下染めした藍が、深い奥行きを醸し出して重厚な色相を見せてくれる、江戸時代からの染め。 この染色法は、江戸時代の贅沢禁止令によって、わずかな色調の差異を愉しむ文化をもたらしました。 藍下黒しかり、紅下黒しかり。 紅を濃く染めた上から鉄塩を掛けると、真っ黒なお色であるのに、光の加減によっては、下染めの紅をそこはかとなく感じることができる。 藍の染めもそう。 重厚な色合いが生まれるのです。 禁止令を静かに受け入れたような素知らぬ顔で、様々な斬新を生み出していく。 人の心の中から「潤い」を追い出すことなどできないのです。 もちろん、この、男の子の七五三祝い着として染められた反物は１９９０年代に作られたものですが、 素晴らしい丹後の絹地に描かれたシックな絵柄。 長いことお店の棚で眠り続け、やっと、明るい陽の差すショウウインドウに飾られたというわけです。 端正な青海波を金色で描き、松は同じ大きさの三階松。 リズミカルな波頭、そして富士。 穏やかな日本の吉兆を、シックな色彩で描き上げた愉しい柄行。 少し濃い目のメイクで、ディープなオレンジ、ブラウンやゴールドの幅広パンツとお合わせになってお出掛けになると、街行く人々から、称賛の視線が注がれること間違いなしです！ お洗濯はお水で。おしゃれ着専用洗剤をお勧めします。ドラム式洗濯機でしたら、洗濯用ネットに入れて緩やかな水流で洗っていただければ、手洗いにこだわる必要はありません。洗濯後は速やかに陰干し。アイロンも高温で構いません。衣桁という着物専用のハンガーをお使いになると、干すときや収納に便利です。和装販売店でお求めいただければ幸いです。