KIKU×PAULOWNIA FLOWER×OBI×OUTER

金糸使いの織物ですが、 組み合わせの糸のせいか全体は落ち着いたダークカラーの帯地で創ったジャンバーとなります。 明治生まれの方の帯だった物で、100年は軽く越えていますが、 箪笥の中に仕舞われていた年数を考えると状態はとても良いです。 同じ時代の同じような丸帯を以前に扱った時には、縫い目の糸を解く度に生地がピリッと裂けてしまい、 とても大変な思いをしたことがあります。 その時の帯と比べると状態はかなり良いです。 色や柄にも独特の世界観があり、 菊や桐の花のデザインも最近の帯には見られない妖艶な重厚感がとても素敵です。 丸帯だった為、生地幅はたっぷりとあり理想的なのですが、 帯として長年半分に折られていた折り目部分は、やはり跡が残っています。 着物幅もそうですが和服リメイクの場合、生地幅の問題でどうしても剥ぎ部分ができてしまいます。 それをどう活かすかがテーマと言ってもいいくらいに大問題です。 今回のように一枚で裁断できるチャンスは、ほぼ無いのでこのまま活かしたいという思いが強く、 一番綺麗だった折り目部分を利用し後ろ身頃を一枚で裁断しました。 背中に残る折り目も長い年月のデザインとして活かすのも良いかも!と思ってしまいました。 スタジャンデザインの身頃にだけ、この渋い金色系統の帯地を使い、 左右の袖は光沢感のある黒の別の帯地を組み合わせました。 無地の黒の帯地は、お太鼓や表に出る部分には紋章のような柄が織られていた帯でした。 今回は左袖口だけに織り柄がくるように配置しアクセントを付けました。 最初は無地部分だけを使うつもりでしたが、 折角織り柄があるので一枚の生地で無地部分と織り柄に変化するのは面白いと思い、そのまま活かしました。 衿元と袖口、裾に黒のリブを付け前身頃中心に燻金のアンティークっぽいファスナーを付けたら、 かなりインパクトある個性的なスタジャンに仕上がりました。 アンティーク和服リメイク品として大切に着ていただきたい時代を超えた一品となります。 【素材】 ·帯織地 基本的に古布を使用していますのでご理解のある方にご購入を頂いています。 折シワの強い部分や解いた後の縫い目、避けられないシミ等がある場合がございます。 商品のお問い合わせNOは、「a-298」となります。お問い合わせの際は、こちらのNOをお伝えください。