【魅惑のインクルージョン】トルマリンインクォーツ 23.0ct

【トルマリンが作り出す幾何学模様がファンタジックな魅力のインクォーツ】 透明なクォーツと漆黒のトルマリン結晶の対比が目をひくトルマリンインクォーツ。細い結晶と太い結晶がリズム良く配置されており、目に心地よい模様を作り出しています。右下には美しい虹が入り込み、クォーツを貫くようなトルマリンの足元を飾っています。しっかりと厚みを持たせているカットのおかげで、重力にとらわれない不思議な浮遊感のある景色がファンタジックです。 インクルージョンが入っているクォーツは、不純物が豊かな表情の元になっているため、美しい個体に出会うのがなかなか難しいのが難点。濁っていたり、クラックがはいっていたり、研磨がきちんとできなかったり。でも、目を見張るようなピースに出会えた時、そのユニークさは一目で虜になってしまうほど。芸術的な模様であればあるほど、それを残すためには想像を絶する研磨の努力が必要になります。 例えば、このトルマリンインクォーツ。美しい虹を作り出すのは、実はクラックの仕業なのです。クラックとはクォーツ内部に入るヒビのことなので、そこをあえて残そうとすると当然段差ができたり欠けが入ったりしてしまいます。このルースのもう一つの特徴的なインクルージョンであるトルマリンもそう。形をきちんと整えようとすると、トルマリンの結晶を途中で切断することになり、断面が表面に露出してしまいます。 逆に、全く傷もなく完璧に磨き上げたい場合は、ほぼすべてのインクルージョンを取り去らねばならなくなり、普通のクォーツになってしまいます。それはそれで美しいのですが、当初のトルマリンインクォーツとは全く別物になってしまいますね。せっかく美しいインクルージョンが入っているのだから、なるべく活かしたい。このルースは、そんな職人さんの苦闘が透けて見える仕上がりになっています。自然の作り出した造形を見事に生かしつつ、極力割れや欠けが目立たぬようにベストな状態に仕上げられています。 もしこのルースを身に付けたい場合は、ワイヤーラップやマクラメなどもおすすめです。石に負荷がかかりにくいので、割れや欠けのリスクが低くなります。もちろんん、ルースのまま鑑賞するのも良い選択肢だと思いますよ。 ※こちらのルースには肉眼で確認できるインクルージョン由来の傷がございます。気になる方はご購入を遠慮いただければ幸いです。