裂（きれ）あるいは短冊。ありったけの文様に酔いしれる至幸の和着

万葉の時代から、紫色は優美な染料として珍重されてきました。 気品となまめかしさを漂わせた紫色の楓（かえで）や杜若（かきつばた）があちらこちらに見え隠れして。 静謐で、落ち着きのある趣を湛えたお部屋着を仕立てました。 と、ひと通りの賛辞。 さても、描かれているその文様の数といったら！ もちろんのこと、めでたさ溢るる吉祥文様ばかり。 裂（きれ）に短冊。その内にも外にも豪華な四季の花々と、七宝繋ぎ（しっぽうつなぎ）、雪輪青海波（ゆきわせいがいは）、卍崩し（まんじくずし）のように見える不思議な繋ぎや、菱（ひし）、雲取り、観世水（かんぜみず）。 まだまだ変わった文様を見つけることができるに違いない、とひとりゲームを楽しんでみるのも面白いかもしれません。 文様ごとに描き方を変えるなど、並みをはるかに超えた筆遣いの逸品。 針仕事がめっぽう楽しくなる小紋着尺でした。 お部屋で、また、ちょっとした外出に。 クラシカルモダンを纏って、心地よい時間をお過ごしください。 お洗濯はお水で。おしゃれ着洗剤をお勧めします。ドラム式の洗濯機をご使用の際は、洗濯用ネットに入れていただき、やさしい水流であれば手洗いにこだわる必要はございません。色落ちもほとんどないと思います。洗濯後は直ちに陰干しにしてください。アイロンは高温で。霧吹きを使っていただくときれいに仕上がります。衣桁（いこう）という着物用ハンガーは干すときや収納にご便利です。ぜひ呉服屋さんなどでお求めください。