「Ring Again」コンテスト応募作品　〜ユニバーサルデザインのドロップリング〜

関節リウマチだった祖母の介護用歯ブラシから着想を得たリング。 指の変形や太さに適応したリングで、罹患したとしても、もう一度アクセサリーを身に着ける喜びを。 【関節リウマチとリング】 ①掴む 関節リウマチが進行すると物を掴むのが難しい。 お箸だって持てなくなる。 ワイヤーのように華奢なリングを掴むことは愚か、幅広の地金リングを第二関節を通すことは困難。 ぽってりした厚みがあるので、介護用歯ブラシのように掴むやすい。 万が一、落としてしまってもガラスのように割れる心配もないし、天然石のように硬度を気にして傷付く心配もない。 ②はめる 指通りがよく滑らかになるように、研磨時には内側上下を斜めに削る「指馴染み」を作っています。 似たようなリング形状は沢山あるけれど、彫金技法も知っている私だからこそ編み出せた着け心地に拘ったリング。 ボリュームがある分、指を細く見せてくれるし、関節リウマチの指の変形もカモフラージュできる。 関節リウマチに罹患された方でもオシャレを諦める必要はない。 持ちやすさ、はめやすさ、指を綺麗に魅せるデザイン性に拘ったこちらのドロップリングをぜひ試してほしい。 ③アレルギー リウマチを患うと同じ体勢を取り続けやすくなり肌が重なる関節などには湿疹もできやすく、かぶれたりアレルギー体質にもなりやすい。 皮膚のことまで考えた樹脂(レジン)のリングだから、金属アレルギーの方にも安心してご着用頂けるはず。 ※汗で痒くなりやすい場合は長時間の着用はお控えください。 ④眺める 祖母は花が好きだった。 軽いものすら持てないのに、花瓶の水を変えるなんてとんでもない。 こちらのリングは水を変えることなく、水中に浮かぶお花をお手元で永く楽しめる。 ドライフラワーなので色の移り変わりなどの経年変化も楽しんで頂きたい。 お花だけでなく、キラキラ好きさんにはたまらないスワロフスキーや、シェルを封入した大人可愛いデザインも。 【人はなぜアクセサリーを買うのか】 アクセサリーは嗜好品。 言ってしまえば無くても生きていける。 なぜアクセサリーを買うのか。 可愛いから。素敵だから。 気分が上がるから。自信が付くから。 世の中、可愛いもので溢れてる。 自分のコンプレックスをプラスに変えてくれるものがあったらどうだろうか？ 私のものづくりの原点。 自信を身にまとうこと。 女性はいつか結婚指輪が入らなくなることが多いと言う。関節がしっかりし、指が太くなるのは家事や育児に精励された証だと思う。 友達よりも指が太くて、大きいサイズは可愛くないから指輪を着けないと断言する女の子もいる。 指が太いからと言って、オシャレを諦める必要はないのではないか？ その時、その人だからこそ似合う指輪を作ろう。 ボリュームのあるぽってりしたフォルムで指が長く見え、コンプレックスをカバーできるドロップリング。 男性だってアクセサリーを身に着ける時代。 植物リングをお探しのオシャレなメンズに、男の娘に、休日こっそり女装を楽しみたいお父さんだって。　 大きいサイズだって、ばち指だって、病気で変形してたって、ジェンダーレスでユニバーサルデザインなドロップリングをぜひ試してほしい。 【作品説明】 現在は7号〜23号まで制作可。 型を一から作っているので、号数ごとに形状も異なるし、研磨、コーティング、仕上げの全てが手作業のため世界に一つのフォルムになる。 当然、受注制作だからこそ、花材の色や模様も一点もの。世界に一つだけのあなただけの個性を楽しんでほしい。