はーとちゃん

ハートちゃんは生まれてくる小さなハートを食べる そして大きなハートを産んだ時に恋が実る 15歳の男の子を見つけた 彼はみんなに優しくてたくさんの小さなハートを生んでくれる 重い荷物を運ぶのを手伝う 教科書を忘れた隣の子にそっと机をつけて一緒にみる 先生に叱られた子になんでもないことを話しかける 一人でお弁当を食べてる子にちょっかいかけるふりして一緒にたべる さりげなくて押し付けない優しさが小さなハートを生んでいく はーとちゃんはもしゃもしゃハートを食べながら話しかける でもさ、みんなに優しくしても大きなハートは生まれないんじゃないかな それでいいんだ、小さいハートこそいいんだよ 同じことをしていてもきっと大きなハートが生まれると思うんだ 本当に辛いときや悲しいとき、そんな些細なことが大きなハートになると思うんだ だから小さいハートこそいいのさ ////////////// 数十年後 婚活パーティに足繁く通うかつての男の子がいました