金属アレルギーについて

金属によるアレルギー性接触皮膚炎と呼び、食品アレルギーと同じように、個人差があります。 微量の金属イオンが体液（汗）に溶け体内に入ったことにより、体内でたんぱく質と結合しアレルゲン（抗体）が発生するとその金属に対してのアレルギーになります。アクセサリーの金属素材は主に金、銀、プラチナ、銅、パラジウム、クロム、ニッケル、亜鉛、錫などですが、アレルギーが発症した場合には医療機関（皮膚科）でパッチテスト（メタルチェック）をすることにより原因物質が特定できます。但し、一度発症すると殆どの場合、生涯直ることが無いようです。 金属アレルギーを起こしやすい金属としてはニッケル、コバルト、クロムがあります。 何故か銀はアレルギーになりやすいと風評がありますが、金・銀・プラチナは非常にアレルギーを起こしにくい素材です。 ニッケルやクロムについてはピアスの穴を開けて表皮が乾く前に使用したことでアレルギーになることがあります。ファーストピアス以外で金属アレルギーが発症した事例は殆ど無いそうです。但し、チョコレートにも含有されていますので、稀にそれが原因でアレルギーになることもあるとのことです。 また、ホワイトゴールドにはニッケルが含有されている場合がありますが、こちらもアレルギーの事例はありません。 クロムはスプーンやフォーク、文房具、家具の金具、コイン、バックル、ヘヤピン、50円玉、100円玉、500円玉、腕時計などに含有されたりメッキされたりしています。 真鍮（黄銅）は銅と亜鉛の合金で、以前は銅の緑青が毒性と言われていましたが、現在は間違えであったと証明されています。 チタン、タンタル、ジルコニウムは化学的に安定な不動態を形成し、金属イオンが溶出しないのでアレルギーにはなりません。 アレルギーを起こしやすい金属は、合金になっていたりメッキされていることもあるので注意が必要です。 アンティークアクセサリーや食器には錫（ピュ－ター）製品もありますが、錫も毒性があるというのは風評です。但し、錫に鉛が含まれている場合がありますので注意が必要です。 繰り返しますが、金属アレルギーが疑われる場合は自己判断をせずに医療機関（皮膚科）でバッジテストを受けられることをお勧めします。