くらあい海と光の尾（The dark sea and the shining tail）

くらあい海と光の尾 The dark sea and the shining tail 寸法 : 333mm×242mm(F4サイズ) 厚み : 19.5mm アクリル絵画・万年筆インク ポストカードも販売しています 4種類二枚ずつ　8枚セット https://minne.com/items/34189987 単品 https://minne.com/items/28943183 指先ですら見えぬよな　 くらあい　くらい　それが海 ただ　ただ　たゆらり　だゆらり　ゆらり 流れるままに身を任せ ゆっくり静かに沈んでいく そんな風だと思ってた 「生きねばならぬ」ということは ながれ流れて　たゆたって 不意にくるうり　上を向かされ きっ、とまぶたに差し込んだ 目の奥までも灼く光 体中を走り抜け どこもかしこも突き抜けて くらあい海すら行き渡り 何もかもをも　あらわにする いろいろ　とりどり　きらきらキラリ 海の色に光が透けて 七色　虹色　極彩色 くらいだけかと思ってた 海に色があることを 教えてくれた光の尾っぽ ふしぎなふしぎな　光の尾っぽ　 他にはどんな色がある？ 見たことのない色が見たい 光の尾っぽ　追いかけて ゆっくりと今　泳ぎだす 久しぶりに動かす体 どこもかしこも　きしきし軋む ひとかきごとに錆がはがれて きりきり　ぎりぎり　痛い痛い もがいているのか溺れているのか とうに忘れた泳ぎ方 錆で海は赤く濁る 濁った海は見通せぬ 指先ですらよく見えない 前とおなじか それよりずっと それでも腕を動かして 光の尾っぽを追いかける それでも足を動かして 光の尾っぽを追いかける そのうち錆も落ち切って 海の色も澄んでいく 体も自在に動きだし 泳ぎ方もわかってくる 光の尾っぽを追いかけて 不器用でもいい 思うがままに 子どものように純粋に 急がず止まらず生きて行きたい 光の尾っぽを追いかけて 『　くらあい海と光の尾　』