・ねらい・・・書くという視点から、瓦当文の可視化(見える化)をねらう。
瓦当文に記された文字の字源を明らかにし、その字源理解から、書く順番を探り、書作に活かす。
https://youtu.be/RGkTHRs0fLg
https://youtu.be/ZUzF0HlDROE
瓦当文「千秋万世」1
●読み
千秋(せんしゅう)萬(ばん)世(せい)
●意味
千年万年も、何代も続く限りなく長き世。
資料はこちら
https://www.dropbox.com/s/94fhwvwe39b8ytl/IMG_20220505_0001.pdf?dl=0
瓦当文拓本 伊藤滋編著『秦漢瓦当文』日本習字普及協会
瓦(が)当文(とうぶん)とは
軒先に出た円形の瓦には、古くから装飾が加えられた。型に粘土を押しあてて整形して焼きあげたもので、軒(のき)丸瓦(まるがわら)には、文字や画像の装飾がされており、その文字を瓦当文と呼ぶ。もとは、半円形から始まり、円形となった。
漢時代に流行し、その多くが篆書で、他には虫書体や隷書がある。
瓦当文は、宮殿の名、役所の建物を示すもの、神や祖先をまつる建物やお墓に飾られたもの、また、めでたい語句の吉祥語が記されたものがある。円の内部の、扇面状の限られた空間に合うようにデフォルメされ、その文字造形は意匠性の強いものが多い。
◎千の字源 人の側身形に一本の横画を加えた形で、数の一千を意味する。(ちなみに、甲骨文の「三千」は、人の側身形のところに三本の横画を入れた形で、「五千」は足のところに「五」を記した形である)
◎秋の字源 白川氏に拠ると、稲を食う、ずいむしと、はくいむしを火で焼く形とある。
豊作祈願のために害虫を火で焼く、秋の季節を表した。
殷代の甲骨文では、農作物を食う害虫のみの形と、害虫の形と火を合わせた形がある。甲骨文動物シリーズの字形と同様、この文字も、絵のように足を地面に付けた形ではなく、縦に記された形である。上部には触覚、左側に足があり、右側に羽が記された形が基本形である。害虫退治の火や、足や羽を省略した異体がある。西周金文には例がない。
秦代には、虫の形が省略され、穀物を表す「のぎ偏(禾)」を加えた形で記される。
◎萬の字源 さそりの形。「萬」字の上部の「艹」のような部分はサソリの腕が変化したものである。
殷代の甲骨文より、さそりの虫の意味では使用されず、数字の「万(まん)」として使用された。さそりを意味する「蠆」の初文。
新字体として使っている今の漢字は、旧字体の省略字として使用されたものであるが、本来は別字であった。
◎世の字源 落合氏に拠ると、「世」は、単独での使用はないが、甲骨文では文字の一部として使われているとして、甲骨文の字形を掲載している。ここでは単独で使用されている金文以降の提示を行なった。
字源について落合氏は、おそらく竹の葉を表した文字として、日本で国字として作られた「笹」の文字は、偶然の一致であり、継承関係はないとする。
白川氏に拠ると、木の枝の新芽として、上の縦三画にそれぞれ肥点を加えて、木の枝の新芽が出ている形とし、それによって新しい時期、世代をあらわすものであろうと記述する。
◎この瓦当文「千秋万世」の特徴
文字は、矢印を付したように、右上、左上と順に配置されている。上部の二文字は内側に傾き、下部の二文字は外側に傾いた形である。
『説文』に掲載された篆書と比較すると、ここでは、「千」の横画にうねりを加え、「萬」の下部を丸く作り、「世」の左右の縦画にもうねりを加え、曲線多様である。
筆法の資料では、傾きを元に戻して字形添付を行なった。
書道教室では教えてくれない、篆書のススメ!
絵手紙の先生‼瓦当文ですよ。
古代文字書家の安東麟(あんどうりん)が情熱を込めてお伝えします。素敵です。古代の文字、絶対オススメなのです。
贈って嬉しい、貰って嬉しい。
大好き、吉祥語‼
みんなに知ってほしい‼
瓦当文の面白さ!
瓦当文の美!
絵手紙を愛好する方も、書道を愛好する方も、瓦当文に挑戦していただきたい。
瓦当文の造形美
・ねらい・・・書くという視点から、瓦当文の可視化(見える化)をねらう。
瓦当文に記された文字の字源を明らかにし、その字源理解から、書く順番を探り、書作に活かす。
瓦当文「千秋万世」1
●読み
千秋(せんしゅう)萬(ばん)世(せい)
●意味
千年万年も、何代も続く限りなく長き世。
資料はこちら
https://www.dropbox.com/s/94fhwvwe39b8ytl/IMG_20220505_0001.pdf?dl=0
瓦当文拓本 伊藤滋編著『秦漢瓦当文』日本習字普及協会
瓦(が)当文(とうぶん)とは
軒先に出た円形の瓦には、古くから装飾が加えられた。型に粘土を押しあてて整形して焼きあげたもので、軒(のき)丸瓦(まるがわら)には、文字や画像の装飾がされており、その文字を瓦当文と呼ぶ。もとは、半円形から始まり、円形となった。
漢時代に流行し、その多くが篆書で、他には虫書体や隷書がある。
瓦当文は、宮殿の名、役所の建物を示すもの、神や祖先をまつる建物やお墓に飾られたもの、また、めでたい語句の吉祥語が記されたものがある。円の内部の、扇面状の限られた空間に合うようにデフォルメされ、その文字造形は意匠性の強いものが多い。
◎千の字源 人の側身形に一本の横画を加えた形で、数の一千を意味する。(ちなみに、甲骨文の「三千」は、人の側身形のところに三本の横画を入れた形で、「五千」は足のところに「五」を記した形である)
◎秋の字源 白川氏に拠ると、稲を食う、ずいむしと、はくいむしを火で焼く形とある。
豊作祈願のために害虫を火で焼く、秋の季節を表した。
殷代の甲骨文では、農作物を食う害虫のみの形と、害虫の形と火を合わせた形がある。甲骨文動物シリーズの字形と同様、この文字も、絵のように足を地面に付けた形ではなく、縦に記された形である。上部には触覚、左側に足があり、右側に羽が記された形が基本形である。害虫退治の火や、足や羽を省略した異体がある。西周金文には例がない。
秦代には、虫の形が省略され、穀物を表す「のぎ偏(禾)」を加えた形で記される。
◎萬の字源 さそりの形。「萬」字の上部の「艹」のような部分はサソリの腕が変化したものである。
殷代の甲骨文より、さそりの虫の意味では使用されず、数字の「万(まん)」として使用された。さそりを意味する「蠆」の初文。
新字体として使っている今の漢字は、旧字体の省略字として使用されたものであるが、本来は別字であった。
◎世の字源 落合氏に拠ると、「世」は、単独での使用はないが、甲骨文では文字の一部として使われているとして、甲骨文の字形を掲載している。ここでは単独で使用されている金文以降の提示を行なった。
字源について落合氏は、おそらく竹の葉を表した文字として、日本で国字として作られた「笹」の文字は、偶然の一致であり、継承関係はないとする。
白川氏に拠ると、木の枝の新芽として、上の縦三画にそれぞれ肥点を加えて、木の枝の新芽が出ている形とし、それによって新しい時期、世代をあらわすものであろうと記述する。
◎この瓦当文「千秋万世」の特徴
文字は、矢印を付したように、右上、左上と順に配置されている。上部の二文字は内側に傾き、下部の二文字は外側に傾いた形である。
『説文』に掲載された篆書と比較すると、ここでは、「千」の横画にうねりを加え、「萬」の下部を丸く作り、「世」の左右の縦画にもうねりを加え、曲線多様である。
筆法の資料では、傾きを元に戻して字形添付を行なった。
書道教室では教えてくれない、篆書のススメ!
絵手紙の先生‼瓦当文ですよ。
古代文字書家の安東麟(あんどうりん)が情熱を込めてお伝えします。素敵です。古代の文字、絶対オススメなのです。
贈って嬉しい、貰って嬉しい。
大好き、吉祥語‼
みんなに知ってほしい‼
瓦当文の面白さ!
瓦当文の美!
絵手紙を愛好する方も、書道を愛好する方も、瓦当文に挑戦していただきたい。
瓦当文の造形美